シークレットポイント Secret Points.
整理番号
名 称
所 在 地
2万5千分の
1地形図
分 類
別 称
管轄漁協
0201
水窪ダム貯水池(みずくぼダム)Mizukubo reservoir.
山形県米沢市大字三沢
米沢東部(福島)
 
ダム湖(潅漑用・上水道用・工業用水)
水窪貯水池
県南漁業協同組合
水窪ダム貯水池位置図
それ行け!
アクセス
JR奥羽本線関根駅より、東へ1.6km。
東北自動車道・福島飯坂ICから、国道13号線を西進。
山形県に入り、西栗子トンネルを出て約5km先の米沢市万世町刈安(左ト・信号なし)を左折南下。
道なりに、やがて西進、付近が水窪ダム貯水池のバックウォーターである。
湛水面積
1.74km(174ha)(※03)1.70km(170ha)(※04)
最大水深
53.00mHWL393.00-EL340.00=53.00(※04)
有効貯水量
29,000,000m(※02)(※03)
流域面積
68.5km(※03)
完成年月
1971(昭和46)年
BASS
生息確認年月
2000(平成12)年07月16日確認・2008(平成20)年07月09日未確認
ボート店
貸しボート・売店、なし。トイレはダムサイト(管理事務所近傍別棟)にあり。
水窪大橋より、提体を望む
特 徴
山形県南部、置賜地方の多目的ダム湖、満水時の湖面標高393m(※04)。
Special Feature.
山間のダム湖の典型で湖岸は急傾斜だから、陸釣りはほぼ、インレット(自然流入部)付近に限定される。
夏季の減水期なら上流部に立ち入り、ある程度は釣りになるだろう。
水色はかなりクリアー、水面はオープン、ワンド・シャロー・スタンプ・岩場・橋脚等のストラクチャーがあり、 コイ・マブナ・ウグイ(ハヤ)・オオクチバス・ニジマス・ヤマメ・イワナ等が生息する。
山形県の魚サクラマスはダムで遡上できぬため、残念ながら生息しない。
湖の魚を湖で釣り、渓流の魚を渓流(バックウォーター)で釣るという、2つの楽しみが ひとつのフィールドで両立することは嬉しい。
冬季は流入部のみ結氷し、氷上ワカサギ釣りの良いポイントになるが、風雪等の自然現象も厳しく過酷な環境に 耐える装備や歩行用カンジキも必携である。
氷上ワカサギ釣りは
ベテランに同行しよう 堤体周辺は立入禁止
 
水窪ダム貯水池へは、県南漁業協同組合が福島県産ワカサギ受精卵600万粒(2008年春)を、しゅろ束ロープ吊下げ表層浸漬法により放流。
他に有志が諏訪湖産ワカサギ受精卵16万粒を、しゅろ枠湖水浸漬法により2008年03月30日自主放流しており、 貯水池内自然繁殖群を合わせ、3群が生息している模様。
山形県内のワカサギ放流事業は、県南・最上川第二・作谷沢の3漁協で合計1600万粒(2008年春実績)である(※08)。
水窪ダム貯水池のプランクトンは、2008年07月の調査で、北方系種ホロミジンコの圧倒的優占からなる、 ミジンコ類2種の単調なプランクトン相を確認した(※06−07)。
前述の3群が07月に未成魚段階まで成長していれば、豊富なホロミジンコは優良な餌料となろうが、夏季にいたる以前 ・春季時点のプランクトン相が貧弱なら、初期餌料不足によるワカサギ仔稚魚の斃死や成長不良は避けがたい漁場環境と推定される。
水窪ダム貯水池の年間水位は、米沢平野土地改良区から毎週発表され(※04)、ワカサギ釣果は、 「TAKI ワカサギフリーク(氷上ワカサギ釣り)」が詳しい(※09)。
水窪ダム貯水池の流末は、刈安川となり、米沢市関根で羽黒川に合し北流、さらに最上川(流路延長224,488m)に 合流して、酒田市で日本海へ注ぐ。
水窪ダム記念碑 ロックフィル式の堤体
由 来
米沢市・南陽市・高畠町・川西町の灌漑用水の安定供給を目的に、
history.
最上川(流路延長224,488m)の上流・羽黒川の支川・刈安川に、農林水産省東北農政局が、 1971(昭和46)年に完成・設置した灌漑用貯水池である。

集水は、流域面積以外の大小屋川と羽黒川上流からも、水窪ダム貯水池へトンネル導水される。
水窪ダムは、石積みのロックフィル式ダムで、堤高62.0m、堤頂長205.0m、堤頂巾10.0m、 堤体積1,020,000m、総貯水量31,000,000m、総工事費37億円、 施工は鹿島建設である。
貯水池のEL340.00m〜LWL353.00m間の13.0mは底水(砂だまり)で、 利水水深はLWL353.00m〜HWL393.00m間の40.0mとなる。
尚、堤頂高はEL397.60mである。
鉄筋コンクリート製ゲート式余水吐2門は、ダムサイトの東側に整備され、 堤体は貯水池の南西端にあって東西に伸びる。
ダムサイト西端に、水窪ダム記念碑が建つ。

流入部は、氷上ワカサギ釣りの良いポイントです
(左下が流入、右上奥は本湖方面)
 
湖面の取水塔から取水された貯水は、堤体直下の分水工で3分される。
東幹線は用水トンネルで遠く高畠町方面まで、西幹線は用水トンネル経由鬼面川(流路延長32,936m)(※02)上流部頭首工(米沢市舘山)へ送水され、 余水は本来の刈安川に戻され、流下する。
集水及び配水にトンネルと河川筋を巧みに組合せた巨大利水システムは、置賜地方の「農」の動脈と呼べ、 水窪ダム貯水池は、まさに心臓部である。
幕藩時代に勤勉・倹約・農村復興を説いた上杉鷹山の思想が、エリアの水資源を徹底して集約し利用する現代の姿へ継続されているようであり、 水窪ダムの立地が、師匠細井平洲を迎えた関根であることも、また奇縁というべきか。
灌漑受益面積は9040ha、管理者は山形県、管理受託者は米沢平野土地改良区である。
鬼面川の放水注意看板 鬼面川頭首工の下流(松ケ根橋より下流方面を望む)
サクラマスは禁漁区域です
 
米沢市と言えば、小野小町ゆかりの名湯・小野川温泉も、また楽しみだ
"おまけ編"「小野川温泉と米沢そばの楽しみ」も、どうぞご覧ください
周辺ナビ
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山形県河川砂防情報システム 山形県・国土交通省・気象庁観測の山形県域の雨量・水位・河川状況をリアルタイムで
スーパーセルフ米沢 よしさんお勧めのガソリンスタンド、年中無休・24時間営業+整備士常駐店とは嬉しいなぁ
もっと知りたい貴女に
謝辞
Special thanks.
山形県の内水面遊漁等につきご教示を頂きました、県南漁業協同組合島軒治夫組合長様、並びにワカサギの話を伺いました、 TAKI(ハンドルネーム)様に、感謝致します。
参考文献
Reference Books.
(※01)横山昭男(1989):「上杉鷹山のすべて」新人物往来社,pp237,東京,
(※02)山形県企画調整部統計調査課(2001):「山形県統計年鑑(平成11年版)」,山形,
(※03)日本ダム協会(2002):「ダム年鑑2002」pp1591+pp74,東京,

(※04)米沢平野土地改良区(2008):http://www.yonezawa-heiya.or.jp/home.htm
(※05)山形県(2008):「釣りのルールとマナー 山形県の内水面」pp47,山形,
(※06)よしさん(2008):「山形県水窪ダム貯水池のホロミジンコ」http://wakasagi.jpn.org/
(※07)よしさん(2008):「山形県水窪ダム貯水池の動物プランクトン」http://wakasagi.jpn.org/
(※08)よしさん(2008):「山形県内ワカサギ増殖実態(2008)」http://wakasagi.jpn.org/

(※09)TAKI(2008):「TAKI ワカサギフリーク(氷上ワカサギ釣り)」http://web1.omn.ne.jp/~taki/
Release.
2008年08月15日(金)発表
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