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| 0082 |
| 八郎潟(はちろうがた)hachirogata-lagoon. |
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| 秋田県南秋田郡大潟村・同五城目町・同八郎潟町 同井川町・同飯田川町・同昭和町・同天王町・同若美町・ 男鹿市・山本郡八竜町・同山本町・同琴丘町 |
1地形図 | 大潟・鹿渡・寒風山・五城目・船越・大久保 |
分 類 | 池・水路(潅漑用) |
別 称 | 琴ノ湖(ことのうみ)・八郎潟調整池・ 八郎湖(八郎潟の干拓で残った水域)・東部承水路・西部承水路 |
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■北部へは、JR奥羽本線鹿渡駅より、西へ800m。 秋田自動車道路・昭和男鹿半島ICから、国道7号線(昭和バイパス)を 北東進、琴丘町に入り、北緯40度を越え、「道の駅・ことおか」の先・ 1100mの信号を左折・西進。 400m先が東部承水路の新生大橋である。 ■南部へは、JR男鹿線天王駅より、北へ500m。 八郎潟は広範囲のため、ルートは各自研究下さい。 |
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| 48.3km2 |
| 4.7m |
| 約227,010,000m3 |
| 不詳 |
| 原型は往古。干拓完成・現状は、1964(昭和39)年10月01日。 |
生息確認年月 | 2001(平成13)年09月15日確認 |
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貸しボートは、大潟橋東岸と五明光橋西詰にあり。 売店は7号線沿いのコンビニ、又は大潟村産直センター。 トイレは八郎潟釣り公園、大潟村役場、又は大潟村産直センターにあり。 |
Special Feature | 東部承水路の中央干拓側(南秋田郡大潟村)は、 |
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道路脇に駐車する。 堤防(堤頂巾3m)を歩いて越えれば、2段下が水際だ。 鋼矢板止、ゴロタ石積みの護岸で、足元は遠浅。 足場は良いので、スニーカーでもOK。 水色は「なんだ、こりゃ」と言う程、マッディー。 シャローには、キンギョ藻が多い。水面はオープン。 ヤナギ等の木が茂り、水際でキャスティングできる場所は歩いて 探そう。ワーム(ジグヘッド・リグ)を遠投して、35cmと 40cmをキャッチ&リリース。 金色に輝く、初心で太った美しい魚体が、なかなかのファイトを してくれた。東部承水路(南秋田郡大潟村)は、鰐川(茨城県) に似た雰囲気と水路幅を持っている。 |
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承水路は、捷水路の標記が正しいと思うが、本稿では秋田県の 標記に従っておく。八郎潟を訪れた釣り人には、流入河川を釣るか、 本湖を狙うかと、嬉しい悩みが待っている。 八郎湖のBASS漁獲量は、1990(平成02)年460kg、 1992(平成04)年5,000kg越、1995(平成07)年22,400kg (1尾800g=約40cm=換算で28,000尾に相当)、 との数字があり、現在はピークを過ぎ平衡期を迎え、自然界の法則 により魚の絶対数が下降・安定していると見た。 |
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西部承水路の中央干拓側(南秋田郡大潟村)も、道路脇に駐車する。 堤防(堤頂巾3m)を歩いて越えれば、2段下が水際だ。 こちらも鋼矢板止、ゴロタ石積みの護岸で、ヨシ、ガマ、ヤナギ等が護岸 に生えている。水深は水没石護岸先から沖迄フラットの2m程度。 水色はアオコの影響もあって、グリーン系統の、ややマッディー。 ダイワ・ピーナツU(黒金)などという、オールド・シャロー・ クランクベイトで、35cm等をゲット。 西部承水路(南秋田郡大潟村)の細い部分は、新利根川(茨城県)下流に 似た雰囲気があり水路幅も似ている。 八郎潟は、ボートを利用しなくても、車のラン&ガンで、十分楽しめる。 河口・水門・石積護岸・藻・ガマ・杭・機場等のストラクチャーがある。 |
History | 男鹿島へ、 |
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南から雄物川(流路延長129,800m・流域面積4,709.2km2)と、 北から米代川(流路延長110,181m=秋田県分・流域面積4,099.4km2) の流出土砂が海流の作用で運ばれ砂洲が延び、陸繋島化した後、 地盤隆起によって八郎潟は形成された。 男鹿半島南部の天王海岸沿いに連続して点々と残る池沼群や、半島北部 ・能代〜八竜海岸に沿う浅内沼等も、その成因を現在に伝えている。 付近の地質は、第四系堆積物である。 かつての八郎潟(海跡湖)は、面積223.3km2、南北24km、 東西13km、周囲81km、水深4.7m、琵琶湖に次ぐ国内第二の 湖であった。干拓以前に生息していた魚種は、45科66属77種 (亜種含む)で、ニシン・ブリ等の海水魚が多数含まれていた。 |
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1957(昭和32)年、国営事業として干拓に着手。 沿岸に西部・南部・東部干拓地が造成され、1964(昭和39)年10月01日 中央干拓地が完成、同日、中央干拓地は大潟村として施行。 現在の八郎潟は面積48.3km2(48.1km2とする別統計もある) 周囲78km、水深4.7m(東部承水路は部分的に6〜8mとの資料も あるが、よしさんは確認できていない)、水面の海抜高度0mの富栄養湖で ほぼ淡水化された。 現在生息が確認されている魚種は、29科52属59種(亜種含む)とされる。 八郎潟の最重要魚種ワカサギやシラウオ、ジュズカケハゼ(ナットウゴリ)。 移植放流魚ではハクレン・ソウギョ・タイリクバラタナゴ・ヘラブナ等が生息。 アキアカネ・・・カラス貝(殻径30cmと巨大)が棲息。 『秋田の釣』は、八郎潟のハゼ釣り・クロダイ釣り(秋田では川鯛)をはじめ、 秋田の渓流から湖沼・河川、海釣りまで網羅し、同好の士が分担執筆した書。 『秋田のつり場ガイド』は、八郎潟のワカサギ釣りが加わったものの、新書 サイズの制約もあってか前掲書の軽装版という内容。 それにしても、100ページ末の本文打切りは、どうしたことだろう。 八郎潟のワカサギや、秋田県内の魚と漁労については、水産試験場に 永らく勤務された渡邊氏の『雑魚のつぶやき』に詳しい。 八郎潟のマブナ釣りについては、大崎紀夫が『大崎紀夫のにっぽん 釣りあるき』に書いている(158pp)。 秋田県内では、十和田湖(面積61.02km2・最大深度326.8m)・ 田沢湖(面積25.78km2・最大深度423.4m)と並ぶ3大湖沼である。 |
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八郎潟への流入河川には、北から浅内川(準用河川)・鵜川川・三種川・ 牡丹川(準用河川)・新屋敷川(準用河川)・糸流川・鹿渡川・山谷川 (準用河川)・鯉川・天瀬川(準用河川)・馬場目川・井川・飯塚川 (準用河川)・妹川(準用河川)・豊川・馬踏川・塩口水路(準用河川) ・天王水路(準用河川)・小深見川・第二小深見川(準用河川)等の 2級河川がある。 流末は、南部の調整池から船越水道(巾370m)を経て、秋田湾で 日本海へと注ぐ。 大潟村に干拓博物館(電話0185-22-4113・09:00-17:00・第2火曜& 年末年始休館・\300)があり、産直センター潟の店も隣接している。 |
Reference Books. | ||
○秋田の釣 昭和29年版 | 1954(昭和29)年06月01日 | |
光綸会(非売品) | ||
○コンサイス地名辞典 日本編 | 1975(昭和50)年01月30日第一刷 | |
谷岡武雄他監修 株式会社三省堂 | ||
○秋田のつり場ガイド 虻川進一 | 1978(昭和53)年10月01日 | |
んだんだ文庫6 無明舎 | ||
○理科年表 昭和61年 | 1985(昭和60)年11月30日 | |
東京天文台編纂 丸善株式会社 | ||
○日本のへら鮒釣り場写真集 | 1985(昭和60)年12月15日 | |
日本へら鮒釣研究会 編発行 | ||
〇大崎紀夫の にっぽん釣りあるき 大崎紀夫 | 1986(昭和61)年05月10日初版 | |
新門出版社 | ||
○雑魚のつぶやき 渡邊 一 | 1990(平成02)年04月30日 | |
秋田魁新報社 | ||
○淡水魚あきた読本 杉山秀樹 | 1997(平成09)年11月20日 | |
有限会社無明舎出版 | ||
○秋田県勢要覧 平成11年版 | 1999(平成11)年11月 | |
秋田県企画調整部情報統計課編 秋田県統計協会 |