亀山湖・笹川湖のオオクチバスについて(要望書)
亀山湖・笹川湖のオオクチバスについて(要望書)


亀山湖および笹川湖の地域の皆さんから
小泉首相、小池環境相、島村農林水産相へ宛てた
要望書の写しを、おあずかりしました
要望書
要望に賛同する各団体様よりご捺印頂き、国の関係省庁に発送しました

亀山湖・笹川湖のオオクチバスについて(要望書)

内閣総理大臣 小泉純一郎様
環境大臣   小池百合子様
農林水産大臣 島村宜伸様

【要望趣旨】
「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律」(平成16 年法律第78号、以下「法律」と呼びます)に関して、亀山湖・笹川湖に現 に生息利用されているオオクチバスを「指定種」としないよう要望します。

【経緯】
「法律」に基づく、オオクチバスの特定外来生物指定に関し、専門家による 多くの議論が重ねられ、2005年01月19日第4回オオクチバス小グ ループ会合において、
『★オオクチバスについては、広範に現に利用されている実態に鑑み、指定 する前に、指定後の防除のあり方(どの水域について防除に着手するか等) について、予め準備を行うことが法律の円滑な運用と制度適用の実効性を確 保するために適切である。
★被害防止のために不可欠な防除については、防除のための行動及び情報双 方の観点から関係者が大同団結し、国民運動的に取り組んでいくことが重要 であり、このため、防除対象水面の特定や実態等の把握を行うとともに、防 除に係る指針についての共通認識を形成することに直ちに着手する。
★具体的には、学識経験者を中心に、環境省、水産庁、地方公共団体、漁業 関係者、釣り関係者等による合同調査委員会の設置を決め、2月初めにも作 業方針を決定、調査に着手する。
★調査委員会では、以下の作業を行う。
@モデル防除事業実施を含めた防除の指針(どの水域において早急に防除を 行うか、どの水域については直ちに防除を行う必要がないのか等)の策定
A @のために必要な現地調査及びケーススタディ分析を含めた全国の生息状 況や被害状況の把握
B普及啓発方針の策定 ・オオクチバスによる生態系等に係る被害を防止する ことは喫緊の課題であり、法律の枠組みを活用することが重要である。
上記の準備を経て、半年を目途に特定外来生物指定に向けた検討を進め る。』
との、オオクチバスの取扱いについての合意がなされましたことは、「法 律」の全体的な方向性の指標として尊重されるべきものと承知しておりま す。

【当水域における水面の特性と地域事情】
○水面の特性
亀山湖は、2級河川小櫃川上流部(君津市域)に、小櫃川総合開発事業の一 環として、洪水調節・水道用水および河川環境保全のための流量の確保を目 的に、千葉県が事業主体となり、1965(昭和40)年予備調査着手、 1981(昭和56)年3月建設事業完了の総貯水容量県内最大を誇る重力 式コンクリートダムにより誕生した水面です。
また笹川湖は、亀山湖の上流に位置し、洪水調節・水道用水の確保を目的 に、千葉県が事業主体となり、1961(昭和36)年予備調査着手、 1990(平成02)年国庫補助事業「河川総合開発事業」に採択、 2001(平成13)年建設事業完了の重力式コンクリートダムにより 誕生した水面です。
両ダムには、オオクチバスの生体流出防止に兼用可能なスクリーンが設備さ れています。
ご高察の通り、県内最大規模ダム築造事業は、湛水面積内外での大規模土木 工事・関連橋脚25ケ所の河床基礎工事・工事用重機走行等による地衣類や 植生蹂躙・樹木皆伐・哺乳類鳥類昆虫類の営巣生活場所剥奪・流速水深他変 化による在来魚類への生息環境打撃等、人の生命・生活を優先するあまり、 やむを得ぬ大規模環境破壊を伴います。
「法律」の目的とする、「生態系等に係る被害の防止」および「生物の多様 性の確保」につき、少なくも亀山湖および笹川湖は人造湖であり、「生態 系」や「生物の多様性」は水体成立時から、事業者により破壊されている水 面・水体であって、湛水後に新規参入したと推定されるオオクチバスにより 「生態系等に係る被害」が、さらに拡大する可能性は極めて低いものと思料 します。

○地域事情
前述しました千葉県施工事業としての県内最大規模ダム築造に伴う、用地買 収により、先祖伝来の家屋移転・墳墓移転・田畑水没等を余儀なくされた特 別な事情のある地域です。
同時に千葉県のご指導に従い、湖面利用の観光事業(釣り人用レンタルボー ト業)・宿泊業・また飲食業等に活路を求め、生業とし開業した人々の住ま う地域です。
房総丘陵の山あいに囲まれた亀山湖および笹川湖は、君津市によるリゾート 指定地域にあり、新緑・紅葉の季節をはじめとするハイキング・キャンプ・ 湖上クルーズ・ボート遊び・亀山湖上祭君津市民花火大会等、四季を通じ多 くの人が訪れます。
千葉県および君津市による親水思想整備がなされた野外教育の場としても活 用されています。
亀山湖および笹川湖を主たる事業活動の場とし、地域の詳細実情を把握する 私どもは、当水域の自主的秩序形成を計り、永年に亘り実質的に有効利用し て参りました。
亀山湖および笹川湖におけるオオクチバスは、健全な青少年釣り人の支持を得、 地域経済に及ぼす影響は大きなものがあります。

【要望内容】
水面の特性・地域事情・ならびに観光事業等に有効利用されている実態をご 賢察いただき、亀山湖および笹川湖に現に生息利用されているオオクチバ スついては、「指定種」としないよう要望します。

2005年01月28日 
           亀山湖観光事業協同組合
                    理事長 榎本高秋
                     君津市坂畑318

           片倉ダム観光事業協同組合
                    理事長 鈴木 緝
                    君津市笹1743−49

          君津市観光協会亀山支部
                    支部長 鴇田邦朗
                    君津市川俣旧川俣8

          亀山湖釣舟協会
                    代表者 鴇田敏行
                    君津市川俣旧川俣33−10

          小櫃川漁業協同組合
                    組合長理事 日置 勲
                    君津市川俣旧押込60−1

          君津商工会議所観光業部会
                    代表者 鴇田邦朗
                    君津市杢師1−11−12

          亀山商店組合
                    代表者 鴇田保言
                    君津市折木沢697

          木更津食品衛生協会上総支部
                    代表者 谷口春巳
                    君津市豊田旧菅間田9−1

          亀山旅館組合
                    代表者 鴇田邦朗
                    君津市豊田旧菅間田65

          笹川湖釣舟協会
                    代表者 渡辺重範
                    君津市笹1743−28

要望書(正)は、小泉首相、小池環境相、島村農林水産相様へ別途送付されています
亀山湖観光事業協同組合理事長・榎本高秋氏ご挨拶 亀山地区選出君津市議会議員・加藤健吉氏ご挨拶
亀山湖観光事業協同組合理事長・榎本高秋氏ご挨拶(左)、
「オオクチバスが特定外来生物に指定されないよう・・」挨拶する 亀山地区選出君津市議会議員・加藤健吉氏(右)

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素敵なお花のイラスト(フリー素材)は、 「花えらび」 http://www.geocities.co.jp/Milano-Killer/1081/ から頂戴しました。thanks 「花えらび」, yoshisan.