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ラッド、ケンヒー、樺太マス、紅ジャケ、オニテナガエビ、ブルーギル。
これらは、一体なんだろう。
滋賀県フィッシングボート協同組合樋上氏も指摘されるとうり、
固有種・希少在来種の重要性、生態系保全の観点もなく、
水産資源として販売期待できる有望魚種なら何でも良いという商売優先主義から、
滋賀県水産課により、琵琶湖に移殖されてきた魚類・甲殻類【※01】である。
その滋賀県知事が、移入種害魚論を唱え、琵琶湖でキャッチアンドリリース禁止条例を制定している。
滋賀県立博物館学芸員が、特定外来生物等分類群専門家グループ会合(魚類)オオクチバス小グループ会合委員となり、オオクチバス等を特定外来生物に選定している。
自然保護・生物多様性・生態系保全という美しい単語・世の時流に乗って、イイ子ぶっているように見える。
何か、おかしくないか。
滋賀県は琵琶湖の生態系を組織的に破壊してきた、当事者といえる。
自身のかかわってきた汚れた歴史に頬被りし、オオクチバスを害魚として責任転嫁する態度は、いただけない。
二枚舌は信頼されないものと知るべきだ。
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動物を救おうとする高い意識を持つ有識者に、雲仙被災動物を救う会の今井氏がいる。
既に2003年8月(特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律の、施行2年前)、
「移入種・外来種の大量殺処分を招く基本法・対策法」
「倫理的正当性に欠ける移入種排斥思想」
「社会問題解決に逆行する基本法の無責任な姿勢」等【※02】を看破し、警鐘を鳴らした、慧眼である。
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さらにまた、大型野生動物の棲む巨木の森の保全・復元をめざす研究・実践団体に、日本熊森協会がある。
「生態学的・倫理的・教育的な観点からも、可能な限り野に出た外来動物を殺さないで」
「動物達に負担をかけない方法での解決策を」
「外来種を殺さない方法で、在来生態系を守りたい」等【※03】の提案活動も積極的に展開している。
環境省が(その場で印をつけて放す)キャッチ&リリースもOKですよ、と言っている【※04】にもかかわらず、
全頭捕獲・殺処分を2005年07月24日から強行した神奈川県によるアライグマ防除。
日本熊森協会は殺処分に抗議し、緊急要望書を提出している。
『もはや根絶など不可能なのに「野に出た外来動物は殺し続けなければならない」という一部の人たちの主張の異常性とウソを、全国民に伝えたい』
と、おすすめ参考図書に「魔魚狩り」・「底抜けブラックバス大騒動」も正しく紹介している。
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2つのグループは、「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律」にも、前述のように
正鵠を射た見解を提出している。
度量も広く魚にも視野を持った正論を展開する多くのケモノグループに、よしさんは賛同し、高く評価する。
また、とても心強く思う。
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【外来種に関する、よしさんのスタンス】
@新規に移入・移殖しない、させない
A人の生命・希少在来種を守るエリアを特定し、このエリア内で外来種を防除する
☆殺さない防除方法を優先課題とし、有効利用したい地域への生体移動、原産国への引取要請をする
☆有効利用希望者(団体)の無償捕獲協力(支出節税)が期待できる
Bその他のエリアでは、何もしない
☆防除のために税金を使用せず、自然に平衡するのを待つ
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「コイは危険な生物で、移植により、植物、底生動物、魚に被害を及ぼしている可能性がある。」と発言する、
第3回特定外来生物等分類群専門家グループ会合(魚類)の某委員。
「仮に指定しても有効な手立てを講じるのは難しい」のに、はびこるアレチウリ、オオブタクサ、
セイタカアワダチソウも指定しようとする、第4回特定外来生物等専門家会合の某委員。
マングースやウシガエルの事例【※05】でも、移殖導入を進言した学者(渡瀬庄三郎:当時・東京帝国大学教授)は、
たかだか100年後の責任も負えない猿知恵を提出していたことが、証明された。
論や学説にこだわり、その結果、防除・殺処分に
税金が湯水のごとく垂れ流されようと、責任は負わない、おかしな専門家達。
魚グループの我らは井戸の中にとどまらず、ケモノ・昆虫・植物等も含めた大海にでて、
自然保護・生物多様性・生態系保全を倫理的・教育的・社会的な観点と調和して考える
グローバルな視点から、実施可能施策を引き続き提言し、大きなうねりを醸成し、法律改正のトリガーとすべきである。
我らは、ゼネラリスト、常識的一般人。
スペシャリストをやっつけろ。
【※01】
『特定外来生物の選定に関して ブラックバス(大口バス)を特定する事の不適正について』
滋賀県フィッシングボート協同組合 樋上佳秀
http://www.cafefishing.com/bass/bass06.htm
「CAFE FISHING」2004年08月02日付
【※02】
『野生動物保護基本法・移入種対策法の問題点』
雲仙被災動物を救う会 今井 真
http://www5.ocn.ne.jp/~unzen/
「移入動物根絶政策の問題点」2003年8月13日付
【※03】
『神奈川県が「アライグマ基礎調査」の名目で7月24日(日)から全頭捕殺処分を開始』
日本熊森協会
http://hb6.seikyou.ne.jp/home/kumamori/
「外来種問題のページ」2005年07月24日付
【※04】
『環境省担当官:法律ではキャッチアンドリリースはOKですから、その場で印をつけて放すのはOKです。
捕まえたのを殺してしまう除去法でも、殺さないで放す再捕獲法でもどちらでもいいですが、環境省が決めることではなく神奈川県が決めることです。』
日本熊森協会
http://hb6.seikyou.ne.jp/home/kumamori/
「これまでの経緯」2005年07月01日欄
【※05】
『ブラッディー小池と屠殺省』
「ザ・レイクチャンプ」よしさん
http://www.mmjp.or.jp/lake-champ
「ODLトーク」2005年07月01日付