亀山湖・笹川湖のワカサギ釣り japanese-smelt fishing in kameyama lake & sasagawa lake.
ODL・ト−ク Outdoor Life Talk
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亀山湖・笹川湖のワカサギ釣り
japanese-smelt fishing in kameyama lake & sasagawa lake.
[整理番号:0088]

【フィ−ルドと状況】
亀山湖は、千葉県内最長の小櫃川上流に1979年に完成した、 貯水容量県内最大(1475万トン)のダム湖で、湖面標高は 80.6m、最大水深は39mである。 また笹川湖は、亀山湖の上流に2001年に完成した、貯水容量 841万トンのダム湖で、湖面標高は125.6m、最大水深は 37.6mである。
両湖を管轄する小櫃川漁業協同組合の肝いりで、亀山湖への 受精卵放流は古くから実施され、最近は4000万粒(2002年)、 5000万粒(2003年)、6000万粒(2004年)となっている。 笹川湖へは完成翌年(2002年)に2000万粒が、その後も 1000万粒(2003年)、1000万粒(2004年)と連続放流され ており、受精卵ふ化迄は全ボート店が毎日お世話している。
亀山湖と笹川湖を擁する亀山エリアは、漁協、観光協会、亀山 湖釣舟協会などの強い協力体制で釣り人を温かく迎えてくれる。

亀山は、ワカサギの棲む水も清澄です
【最近の釣り方】
亀山湖や笹川湖のように水深のあるダム湖では、水深4〜5mの 平坦な湖盆をもつ湖と違って、ワカサギは平面移動のほか垂直移 動もするから、ボート釣りではデプスファインダー(魚群探知機)を 使うと格段に釣果がアップする。 とはいえ、湖全体をデプスファインダー搭載のボートで闇雲に走り まわっているのでは、肝心の釣りをする時間がなくなる。 そこで従来よりも確信して釣れる、ややマニアックな、よしさんの 方法を紹介しよう。
現場で毎日、湖面を見ている店主は、ビジターにはキャッチ困難な 微にいり細にいる観察眼を持っているエキスパートだから、ボート店 に到着したらここ数日の最新情報(ポイント・タナの傾向)を収集しよう。 ボート店推奨のポイントにボートを固定したら、デプスファインダーの センサー付近を釣ることが最大のコツ。 デプスファインダーの認識範囲内(センサー設置場所直下の円錐型 内)を釣れば、オモリ投入の泡や、ナス型3号オモリ自身もほとんど リアルタイムでディスプレイに映るから、ボトムとオモリの位置関係 が直視できる。 群れが映りはじめれば、そのタナにオモリ(と、その上部にある仕掛) を誘導すればよい。 すると、たちまち、ガツガツ(またはビシバシ)とワカサギが鈎掛かり してくる。 簡単確実な釣法で、使用しているデプスファインダーの特性(音波 照射角度)を把握する勉強にもなる。


ディスプレイを見ていると、群れの移動スピードは想像より早いので、 ひとつの群れでロッドを上げられる(ワカサギを釣って取り込める) のは、1回だけと心得よう。 そんなことはない、仕掛を3〜5セット下ろしていれば、ワカサギの 回遊を引き留められると考える人もいるかと思うが、そうではない。 水深4〜5mの平坦な湖盆の比較的浅い湖において、両手に1本 ずつロッドを操り、3本目のロッドを置き竿にして、釣果をあげるよう なベテランでも、水深のある亀山湖や笹川湖では勝手が違ってくる。 ワカサギの回遊してくるタナがそのつど変化するからである。 亀山湖の水深10mのポイントにボートを留め、デプスファインダー のディスプレイを5時間見続け、ワカサギの挙動を観察したことがある。 すると8〜9mレンジを魚影が移動してゆく、しかし次の群れは水深 5〜6mレンジを回遊という具合で、タナは頻繁に変化していることが 目視できた。 仕掛を多く下ろして、エサの魅力でワカサギの移動を止めるのでは なく(止められない)、群れごとにタナを合わせ、1チャンスにどれだけ 多点掛けできるかに、考え方を変えよう。

ワカサギ仕掛
その方法は、ある水深を水平移動するワカサギの群れに対して、 仕掛の斜め横断がキモになる。 つまり、群れの先頭・下方から、群れの後方・上部へと、仕掛を斜め に交差させつつ引き上げ、鈎掛かりしたワカサギをそのまま水面へ 誘導し、獲り込む方法だ。
ある人は、逆に、群れの先頭・上方から、群れの後方・下部へ、 沈めるように斜めに交差させても一緒だと思うかも知れないが、そう すると、掛かったワカサギを下方へ引くことになり、ついで最深部に 達した仕掛は、そこから今度は反転して(獲り込みのため)ゆっくり 水面へ向かうので、鈎掛かりしたワカサギを(自力で泳がせて)バラ してしまう大きなリスクが生じるから、推奨できない。
また、水平移動するワカサギの群れに対して、仕掛を垂直にしては 交点が少なく、釣果が伸び悩むだろう。
本格的デプスファインダーを持たない初心者にお勧めの方法は2つ あり、ひとつは廉価な乾電池駆動のポータブル型デプスファインダ ーの利用。そして究極は本格的デプスファインダーを装備して釣る 釣り人の近くで、釣らせてもらうことだ。

【仕掛】
亀山湖や笹川湖のように水深のある釣り場で、見えるワカサギを 釣る(ディスプレイに映し見える形にする)ため、ロッドは置かずに 手持ちの1本だけ。
従って、変化するタナに追随しやすく、1チャンスに多点掛けできる 長仕掛が合理的で、例えば20本鈎なら全長3mの長仕掛を扱うた め、ロッドも全長3m以上となる。
亀山湖では10本鈎のオリジナル仕掛が考案されていてすぐ使用 できる(よしさん企画参加)し、2連結の20本鈎として活用している 常連も多い(ボート店で販売中)。

これがウワサの亀山湖オリジナル・ワカサギ仕掛
使用するレンタルボートは12〜14フィートなので、釣り座はデプス ファインダーのセンサー(船首または船尾に設置)から最遠部にする。 そうしなければ、ロッドの長さの制約から、センサー付近を釣ること ができないからだ。 こうした事情から事前に、ボート内のレイアウトをシュミレーションし、 ロッド(仕掛)とエサの置場などを決めて動作のルーチン化と手返し のスピードアップを計りたい。

【ポイントとシーズン】

亀山湖ワカサギ実績ポイントは、ここだ
亀山湖では、川面台・亀山水産センター前・ホテル下・神社下・つば きもと横などの代表的ポイントに実績があり、笹川湖は、旧道トンネ ル北・道の駅北・旧道トンネル南などが有望である。
シーズン前半(11〜12月)には、漁協主催の亀山湖ワカサギ釣り 大会をはじめ、君津市観光協会亀山支部主催のオータムフェスティ バルが毎年開催され、12月初旬は日本一遅いと言われる亀山の 紅葉とワカサギの数釣りが同時に楽しめる。 シーズン後半(01〜02月)なら、午前は抱卵の大型ワカサギ釣り・ 午後は冷えた体を温泉で癒す(日帰り入浴歓迎)芸当もできよう。
笹川湖ワカサギ有望ポイントは、ここだ

●ワカサギ釣りのシーズン
11月01日〜翌年03月31日(盛期は02月末日頃迄)
●入漁料&漁協電話番号
日券300円(ボート店で代行徴収)、 小櫃川漁業協同組合(亀山湖・笹川湖共)、 電話0439−39−2974
●ボート問合先&ボート料金
【亀山湖】
☆F.コテージつばきもと 電話0439−39−2110 ☆ボートハウス松下 電話0439−39−2926
☆のむらボ−トハウス 電話0439−39−3020 ☆トキタボート 電話0439−39−3010
☆おりきさわボート 電話0439−39−2575 ☆亀山水産センター 電話0439−39−2974
☆レンタルボートよりとも 電話0439−39−2626
【笹川湖】
☆レンタルボートすずき 電話0439−39−2816 ☆レンタルボート笹川  電話0439−39−3655
【ボート料金(全店共通・日券含む)】
☆1人乗り1日2500円  ☆2人乗り1日3500円  ☆3人乗り1日4500円
●交通
東京湾横断道〜館山自動車道・君津ICから、房総スカイライン (有料道路)経由、亀山湖・笹川湖へ。
ハイウェイバスは、東京・八重洲から「鴨川行き」で「笹・亀山 湖入口」下車(亀山湖)、または「道の駅ふれあいパーク・きみ つ」下車(笹川湖)。
電車の場合は、木更津からJR久留里線の終点「上総亀山」 下車(亀山湖)。
●その他
シーズン中は、君津市観光協会亀山支部公認HP・亀山湖釣舟 協会公認HP 「ザ・レイクチャンプ」http://www.mmjp.or.jp/lake-champ で亀山湖・笹川湖全ボート店のワカサギ釣果を毎日速報します。


本稿は、「なるほど!THEワカサギ大全U」(別冊つり人Vol.182 2004年11月29日発行、つり人社)用に書き下ろしました。 株式会社つり人社のご厚意により、「ザ・レイクチャンプ」に掲載させて頂くものです。 同書(書店・釣具店で10月29日より発売中、¥1200)では、「亀山湖&笹川湖」の題名でダイジェスト掲載 されています。  2004年11月01日 thanks tsuribito-sha k.satou, yoshisan.
Let's enjoy life to the full.
Updated.2004年11月01日発表
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