[整理番号:0087]
漁協の組合長から、観光協会亀山支部副支部長の三澤さん
(F.コテージつばきもと代表)を通じ、話をしたいとプロポーズ
されていたのに、よしさんの都合で、延び延びになっていた。
「お暑うございます」
「今日も30℃越えてますねぇ」
「お体に注意して下さい」
などと人々が挨拶する季節の初めに、イの一番で、よしさんがダウン。
入院してしまったからだ。
☆
夏もすぎた某日、漁協に組合長を訪ねた。
名刺交換が済むと、よしさんはサッとシャツをまくり、白い腹を見せ、
「ここに3ケ所、傷跡があって」
「・・」
「この大きい12mmφの孔からカメラを入れ」
「ほほぅ」
などと、手術談義になってしまった。
初対面で腹まで見せる奴は、めったにいない(らしく)、
このパフォーマンスで腹黒くないことを証明し、一気に打ち解けた。
☆
「今はインターネットの時代だね」
と、今春就任した組合長。
「亀山水産センター(漁協)のホームページを、こんなふうに充実させましょう」
「どれどれ・・」
「魚場区域の図解をイラストで描いて・・」
「なるほど、いいねぇ」
「魚種別で地元名人に、釣り方を語って頂き・・」
と、持参の提言メモを説明していると、見覚えのある顔がのぞいた。
「おぅ、マルキヨさん、ちょうど良いところにきた」
「・・」
「こちらは、ザ・レイクチャンプの・・」
「おっ、知ってますよ、よしさんじゃないの、久しぶり」
同じく今春から漁協の理事に就任した棟梁のマルキヨさんだ。
いつのまにかワカサギ談義になり、
「永らく放流しているワカサギを、もっと定着させましょう」
「ワカサギ釣り大会を盛大に・・」
などと、ハッパを掛けると、
「地元にも、マニアがいるしね」
「コセキなんか、キ印だからね」
「そうそう、ワカサギだってもっと多く放流したいし、予算をやりくりして
早くパソコンも導入したいねぇ」
と、組合長が言えば
「誰が、やるんですかい」
と、マルキヨ氏。
「そりゃぁ、オメエ達がやるのさ、ここに先生がいるじゃねぇか」
と、視線は、よしさんに・・。
新組合長はパソコンを使いこなし、とても積極的で前向きな考え方の人だ。
亀山に新しいドラマが始まりそうな予感がする。
「よしさん、エラク大胆な提案だね」
「はい、もともと小心者で、組合長に呼ばれた時もドキドキでしたが、
キモ(胆嚢)は切除し既にありませんから、
今後はキモの小さい奴と呼ばれなくなりました」
☆
昼になり近くの食事処・湖畔亭に同行し、特上エビフライなどご馳走になってしまった。
そのうちパソコン指導も、よしさんが担当するハメになりそうな気配である。
タダより高いものはない、まっいいか。