亀山湖のワカサギ釣り・続編 a sequel of japanese-smelt fishing in kameyama lake.
ODL・ト−ク Outdoor Life Talk
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亀山湖のワカサギ釣り・続編
a sequel of japanese-smelt fishing in kameyama lake.
[整理番号:0079]

【いつものタナと道具はこれです】

房総の亀山湖は水深が比較的深い不凍湖で、ワカサギはボート釣りになる。 ワカサギのタナ(遊泳層)は、水色が普通なら、 水深8m〜15mレンジの7m〜8m付近を群れで回遊する傾向がある。 通常はポイントの水深が深く、タナも、上下2〜3m間の巾にバラつくことから、10〜20本鈎(仕掛け全長1.5〜3m) の長仕掛けが適し、それに連動して長仕掛けを扱うロッドも長いもの (全長1.5〜3m、または4.5〜5.4m級)が合理的になる。 リ−ルはスピニングリ−ルでもベイトリ−ルでも、OKだ。 ワカサギは動物性プランクトンを捕食していて、水色(清濁)と天候(日光の強弱)による、 光の到達する水深や水温躍層(そこに動物性プランクトンが多くいる)の変動にあわせ、回遊するタナも変化するようだ。

特殊なケースとして、降雨直後で水色がかなりマッディ−なら水深1〜2mの表層、 降雨後でも日時が経過し、水色がややマッディ−まで回復すれば4〜5mの中層に下がることが多い。 2003年11月下旬の記録的豪雨以降、12月一杯が、このケースだった。

われら釣り人も、水色と天候により、狙うポイントの水深とタナに追随できるよう、 リ−ル竿を用意する。 1.8m級のブラックバス用軟調ロッドと、スピニングリ−ルの組合せなら充分流用できる。 ワカサギの氷上穴釣り用ロッド(15〜60cm)とミニサイズ・リ−ルは場違いで、長仕掛けを扱うには適さない。 また、運良く、当日のタナが4〜5m以内と浅いことを想定し、手返しが早く正確なハネ込み式で釣る ため、延べ竿(振り出し4.5〜5.4m級)も保険として持参すれば完璧であろう。

浅くも深くも楽しめるのが、ワカサギです
【よしさんの工夫】

ワカサギ釣りは、釣れたワカサギの頻繁な取り込みが要求される釣りで、 リ−ル竿を使用して釣果を伸ばすコツは、釣れた水深に再びピタリ と仕掛けをおろせるかにある(特に中層のワカサギを釣る場面)。 そのため、少し工夫を凝らしたい。

☆1
ひとつは、事前にラインにマークを付けることだ。
ライン先端のヨリモドシ(この先に亀山湖オリジナル・ワカサギ仕掛けをつける)から、 リ−ル方向(手前)へ、4m、5m、そして8mの位置を油性マジックで 塗っておく。 赤色でチョンと塗っただけではマークを見落とすから、緑色+赤色+ 緑色と、赤色を緑色で2cmづつサンドイッチし、1ケ所6cmのマーク としている。 仕掛けを全長1mとすれば、最初のマークが水面にある状態で、4m +1mを釣っていることになる。 同様に2番目のマーク(最初のマークと1m違い)が水面にある状態 では、5m+1mを釣り、3番目のマーク(2番目のマークと3m違い) が水面にあるなら、8m+1mを釣っているのだとタナが読め、手返し が早く正確さが増す。 タナが3mとか、7mだったらどうするの、という質問には、ロッドの 先端とリ−ルの距離が1.5m以上あるでしょう、が回答になる。 その1.5m以上の距離の中に、ラインを通すガイドがあり、マークが どの位置のガイド付近にあれば、一定して3mとか、7mのタナを狙え るかは一目瞭然。 ボート釣りでボトムのワカサギを釣るのは、胴突き仕掛け(先端はオモリ)の オモリの着底が判ればよいだけだから簡単、説明なし。

☆2
つぎに、もうひとつの工夫を紹介しよう。
よしさんの方法は、ストッパーの設置。 ワカサギが掛かると「キタキタ、来ましたよ〜っ」と、つい、リ−ルは快速巻 上げになり、「ガリガリッ」、「ウンッ」と見上げれば、トップガイド(ロッド 先端のガイド)を越えて、ライン先端のヨリモドシや仕掛けの枝鈎まで も、巻き込んでいる。 それを防止するため、ストッパーを付けよう。 使用するロッドのトップガイドの孔径より、わずかに直径の大きな ビーズ玉(孔開き)1ケを用意し、ラインをトップガイドから引き出したら、 ビーズ玉に通してから、ヨリモドシに結ぶ、それだけ。 よしさんは、ワーム用16面球体の赤いビーズ玉を使用していて、つい、 快速巻上げになっても「カチッ」と、止まってくれるスグレモノだ。

☆3
つぎに、目立ちたい人向けのワザを紹介しよう。
リ−ル竿(1.8m級)を左手に握って誘いをかけて、カツッとアタリがあったとき、次の動作 は、普通、右手でリ−ルの巻上げになる。 しかし、よしさんの場合は違う。次の動作は、
@左手のリ−ル竿を(水平から垂直に)ゆっくり起こしにかかる
Aと、同時に、右手は(水中に伸びた)ラインを、つかみに行く
B右手が水面近くでラインをつかむ
C左手のリ−ル竿を舟に置きながら、右手のラインを頭上まで一定速度で持ち上げ
D今度は左手が水面近くでラインをつかむと、(右手を離して)左手のラインを頭上に一定速度で持ち上げ つつ、右手は水面近くのラインを、つかみに行く
要するに、手繰りである。 ワカサギを鈎から外したら、オモリを放り込めば、仕掛けは再度、釣れた水深に もどってゆく、リ−ル竿を使用していてもリ−ルを操作しない、タナ・キープ釣法である。 初日の午前中はギクシャク手繰りなどの失敗続出で、せっかく鈎掛かりしたワカサギが、 取り込みの目前で逃げ、くやしい思いをするかも知れない。 しかし、午後の部は慣れて、 湖上で手際よく、手繰りをしていると、なんとなく、漁師気分が味わえるだろう。 もちろん、寒くても素手の世界で、手袋などという邪道なものを着用してはイケナイ。 ワカサギのポイントは(混雑し)船団になっていることもあり、 そこで「あざやかに手繰り」を披露すれば、完全に一目置かれる(はず)。

【シ−ズン終盤の楽しみ】

09〜10月ころのシ−ズン初期や、11〜12月ころの中期には、比較的簡単に3ケタ台の数釣りができる。 正月を越え、02月〜03月までは、ワカサギ釣りのシ−ズンも終盤に入り、一般に 数が伸び悩み、ベテランの竿頭でも、ギリギリ100尾オーバーという釣果が珍しくなくなる。
それとて、仕掛けの自作から、紅サシの通し刺し、半分カットに始まり、赤虫を試し、オモリを軽い0.5号に変え、 アタリがでる前に(フェイントを掛けて)釣り、などなど、微に入り細に亘る、あらん限りの秘策を凝らした結果と思えるから、 唯一、亀山湖オリジナル・ワカサギ仕掛けを使用するだけの、 お気楽なわれらが、数で対抗しようとするのは初めから心得違いというものだ。 釣らぬ前は、たかがワカサギ(の餌釣りでしょ・フンッ)、釣った後は、されどワカサギで、なかなか奥の深い釣りなのだ。 終盤の季節には数ではなく、ワカサギが抱卵しているという別の楽しみがある。 上流に大都市や歓楽街がなく、清澄な亀山湖の水が育てた、安全な旬の食材として、 抱卵ワカサギ30〜40尾を得る、食べるための釣りもまた楽しいもの。

ボート店で最近の釣果や、ポイントの水深とタナを聞いてから、 出舟しよう。


最新のワカサギ釣りの参考書が発行されたので、追記しておこう。

★なるほど THE ワカサギ大全
別冊つり人173 2004(平成16)年01月01日
株式会社つり人社

Let's enjoy life to the full.
Updated.2004年02月01日発表
2004年09月25日改訂

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