[整理番号:0066]
12月の亀山湖の水温は例年、最高11.4℃(上旬)〜最低6.0℃(下旬)へと、
順次下降して行く。
注目すべきは、それらの水温が表層〜ボトムまで、ほぼ同じだということ。
つまり上旬なら、表層〜ボトムまでが11.4℃というふうに。
12月の水温なら、純水に溶ける酸素量ならぬ、湖水に溶ける空気量は、魚にとって
充分だから、どの水深にいても、溶存酸素の摂取条件は同一である。
それは、生きて行くために、溶存酸素の多寡によって、居場所を選択する(強いられる)
必要のないことを示している。
したがって、溶存酸素量から考える限り、魚は、どの水深にも居られることが判る。
上(表層)にも居て、下(ボトム)にも居るわけだ。
絞込みの条件は、溶存酸素量や水深(12月の場合)ではなく、もっと他の要素にある。
ベイトフィッシュの有無であり、ストラクチャ−の良否か、と考えたくなる。
が、よしさんは別の見方も持っている。
魚も多様な条件下に生きているのだから、判を押したように同一行動をしている訳ではあるまい。
例外もあると思うし、その例外を追求する価値も(相手が大魚だけに)あると信ずる。
例えば、水温が均一というのも怪しくないだろうか、との仮説を挙げる。
バケツの中の水を、機械で攪拌するのならいざ知らず、山と谷・屈曲・深浅のある亀山湖の水が
、そんなに簡単に自然現象(降雨・風力)と人為操作(ダムの水位管理)で均等になりはしまい。
局地的にせよ、水温の高いエリアがあるはずだ(本湖と比較して相対的に、コンマ何℃でも良い)
、と展開して行く。
次なる追求の手法は、文字通りホットスポットとなる原因と、可能性のあるエリアを、机上で
調査検討することだ(ここらあたりが、楽しいんだなぁ)。
その後に、いよいよ亀山湖へ仮説の検証に出陣すれば良い。
自身で仮説を立て亀山湖で検証する、その反復が釣りの楽しみであるし、記録魚との出会いの
王道であろう。
12月の亀山湖歴代記録は、全13尾。
もっと詳細に見ると、50cmが5尾。50.5cmは2尾。52cmが4尾。
さらに58.5cm(よしさん)と62cm(亀山湖歴代1位・永谷さん)と続いている。
大の小だけでなく、大の大が釣れることが、12月の嬉しい特徴なのだ。
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