よくしたもので、悲観材料ばかりでは、ありません。
逆の見方をするならば、作品は185ペ−ジと263ペ−ジを同文には
出来ませんが、釣り場では14回目の釣行と32回目の釣行が同じ条件
(状況)であっても問題はありません。
より積極的に、同じ条件(状況)であることを利用することも出来ます。
つまり、一度釣れた状況と同様の条件では、今回も同様の手法を反復し、
「イイオモイ」が可能となるのです。
前回と今回の釣行が完全に同じ条件(状況)ではなくても、(前回の)
一度釣れた状況に近似した状況を探して、その条件下に自分が移動し、身を置く
(そこで釣る)釣り人は、仮説の絞り込みと応用が上手だと言えます。
ただし、完結迄の道のりの内、何場面目に相当する「一度釣れた状況に近似した状況」
なのかは個々の釣り人により違うものです。
先の例で、釣りも300場面で完結すると仮定し、
たまたま「イイオモイ」をした場面が100場面目の釣り人は、どうなるでしょう。
いつも釣行のたび、100場面目に近似した条件下で釣りをし、あるレベルで
そこそこの「イイオモイ」が可能でしょう。
もっと先へ(例えば150場面目に)進みたい釣り人なら、同じペ−ジを繰り返し
読んでいても進歩はありません。
新しい場面を求めて、既に得た仮説(仮説の一部は、自身の知見となっている)を
ジグソ−パズルのごとく、注意深く組み合わせ、更に別の仮説を証明する
必要条件は何かを考える意欲が求められるのです。
実際に機会を得て、その必要条件に身を置いて(釣りをして)、またひとつ
完結に接近するのです。