デイ・チャンプ Day champ.
ODL・ト−ク Outdoor Life Talk
今回のテ−マ
デイ・チャンプ
Day champ.
[整理番号:0017]

釣りは、釣果をボ−ト店のノ−トに書いて終わる。

釣果を書き込みつつ、他の釣り人の釣果をチェックして見る。

「ああ、あのポイントで釣ったのか」とか、

「今日は自分の試さなかった、メタルジグが効いたのか」と、

教えられることも多いもの。

ホプキンス? いいえ、ホ−プ近です

「フムフム、ということは、本日のデイ・チャンプは、私なんだな!」

そんな場面も、(たまには)あるでしょう。

これが、症状第1段階の、ボ−ト店デイ・チャンプ。

さてさて。

翌日の楽しみは、そのボ−ト店がネットしているスポ−ツ新聞の

釣り欄にある。

(ボ−ト店は、おおよそどこかのスポ−ツ新聞に情報提供している

ものです)

朝のキヨスクで、日経を買わず、お目当てのスポ−ツ新聞を買う。

一面のプロ野球やサッカ−記事には、眼もくれず、

いきなり釣り欄を見る。

海釣り情報に押しやられた型で、あった。ありました。

昨日の○▲湖●■ボ−ト店の釣果が!

しかも、竿頭は、私ではないか!

たったの1行ではあるが、○◎市の△△氏とは、この私のコッチャ!

ええい!頭が高い! ヒカエオロ〜ッ! (ンッ?)などと、

思わず辺りを見渡してしまう(経験ありますよネ)。

ついで、他の湖の釣果をチェック。

すると、他の湖を合わせても、昨日の大物は自分だけだったことが

判明。

これが、症状第2段階の、スポ−ツ新聞デイ・チャンプ。

BIG FISHのパラダイス

ウフフッと、本人は微笑んでいるつもりでも、ひとさまから見れば不気味。

だって、イイ大人が一人でニヤケテいるのだから。

そういう心の安静も、決して永くは続かないもの。

当然、他にもスポ−ツ新聞があること。

そして、そのスポ−ツ新聞には、別のボ−ト店がネットされていることに

アナタは、気がつくでしょう。

釣りの翌日、今度は全スポ−ツ新聞を買っているアナタの姿が、キヨスク

の前で、見られることでしょう。

釣り欄でバス部門を睨みつけるようにチェックし、昨日の(例えば)関東一円

におけるデイ・チャンプだった可能性が高いことを知り、三度安心する。

それが、症状第3段階の、関東一円デイ・チャンプ。

こうして、病気は進行して行く。

ここが私の、ハ−トランド

次第に、釣っただけではもの足らず、釣れるのは当たり前、

デイ・チャンプを何回、獲るか。

と、気持ちは変化して行く。

一人でも、自由にエントリ−できるから、なお始末が悪い。

ここに至って、症状は最悪の第4段階となる。

そこが恐い。

釣れればよい、という態度だけに、なりがちだからだ。

魚を、他人を、自然を、万象を思いやる心が、萎縮し、

どこかへ置き忘れられてしまいそう。

そこが恐い。

それが、よしさんの憂い。

我先ではなく、根こそぎでもない、自然と調和した釣り。

当然ではなく、感謝しつつ、楽しませて頂きます、という釣り。

己の小さきを知る、謙虚な態度。

それが、よしさんの願い。

リリ−スすれば・・・
1998年06月01日発表
http://www.mmjp.or.jp/lake-champ
ドキッと、しましたか?