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| 0083 |
| 七ツ森湖(ななつもりこ)lake nanatsumori. |
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| 宮城県黒川郡大和町吉田字鎌房北 |
1地形図 | 七ツ森 |
分 類 | ダム湖(潅漑用・洪水調節・上水道用水) |
別 称 | 南川ダム(みなみかわダム) |
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JR東北本線鹿島台駅より、南西へ約24km。 東北自動車道路・大和ICから、県道3号(塩釜吉岡線)信号 (T字路)を右折・北西進。 800m先の信号(十字路)左折・西進。 1300m先の信号(桧木)左折、国道4号線を南下。 400m先の信号(吉田)右折・西進。 吉田川に沿って、田園地帯を道なりに北西進。 4km先のT字路を左折、県道147号(桝沢吉岡線)を西進。 800m先(吉田PBあり)、左トを左折南下。 吉田川を魚板橋で渡り、右トを右折・西進。 正面にダムが見える。 |
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| 0.9km2 |
| 19.2m(設計洪水位EL101.00m−堆砂面EL81.80m) |
| 9,200,000m3 |
| 22.5km2 |
| 1988(昭和63)年03月15日。 |
生息確認年月 | 2001(平成13)年09月09日確認 |
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貸しボートなし。 駐車場とトイレは、七ツ森湖畔公園(四十八滝運動公園・ 立輪水辺公園・宮橋公園)の3ケ所にある。 |
Special Feature | 七ツ森湖の売りは、 |
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スモールマウスバスが生息していること。 トラウトの種類が多いこと、である。 人気のあるポイント、左岸・立輪水辺公園下は、湖畔に車両も乗り入れ でき、シャローが続く。 岸辺に柳、その先は冠水植物帯。メインインレットの南川を狙える岬は、 フライ・フィッシャーマンが、ウェーディングしてトラウトを狙うのに 格好の場所だ。 左岸・七ツ森陶芸体験館下は、岩場で足元からドン深のポイントが続く。 七ツ森大橋付近は北詰が深い。 南詰の宮橋公園下は比較的シャローだが、2〜3mのブレイクもある。 イワナ・ヤマメ・スモールマウスバス・レインボートラウト・ワカサギ ・鯉等が生息。2001年はエコギアの釣り大会等も開催されている。 |
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ボートの使用は、禁止されており、ここでは全員が陸っぱりだ。 湖岸をほぼ一周できる車道があるが、右岸副堤からダムサイト迄は、 七ツ森遊歩道で車両進入はできない。この区間(約1100m)は、 歩いて釣ることになる。七ツ森湖のボトムは、岩・砂利・土。 他に荻ケ倉川(流路延長6,200m)が流入する。 水色は、グリーン系統だが、ややマッディー。アオコが浮遊していて、 透明度は低い。底石に水アカが付着していて、湖水の富栄養化が進行 しているようだ。 |
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鳴瀬吉田川漁業協同組合が、漁業権を持ち、入漁証・年券は¥3,000 (高校生¥1,000、中学生¥500)、日釣券は¥900である (取り扱い:南川ダム資料館:電話022-346-2442、4月〜11月)。 現場買だと手数料(釣\1,000、日釣\900)が加算されるので、あらかじめ 遊魚料を納付して遊魚承認証(入漁証)を携帯しておこう。 宮城県では、ブラックバス(オオクチバス・コクチバス)・ブルーギル等 の外来魚を移植放流すると、6ケ月以下の懲役・または10万円以下の罰金 との条例があり、持ちかえって他の水域に放流することは、止めましょう。 |
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地元生産物直売所・花野果広場七ツ森(電話022-346-5081、4月〜12月) では、野菜・山菜・キノコ・ソフトクリーム等が販売されている。 宿泊して七ツ森湖を攻めるには、湖畔の温泉・南川温泉 (電話022-346-2865、収容15人)が便利。 ホテルなら、町の中心部に戻って、大和パークホテル・ビジネスホテル 山並がある。湖畔には、約1000本の桜が植えられ、花見にも良い。 携帯電話とPHSは、圏外なので、注意を要する。 流末は、南川(流路延長8,236m)から、吉田川(流路延長31,900m)に 入り、鳴瀬川(流路延長40,900m)に合して、仙台湾で太平洋に注ぐ。 |
History | 南川ダムは、 |
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宮城県が一級河川鳴瀬川水系吉田川に設置した、比較的新しい年代の 重力式コンクリートダム。 堤高46.00m・堤頂長355.00m・堤頂巾9.50m 堤体積230,000m3・非越流部標高EL102.00m 天端標高EL103.00m・常時満水位(水面標高)EL97.60m・ 夏期制限水位EL94.20m・堆砂面EL81.80m サーチャージ水位EL100.00m・設計洪水位EL101.00m・ 湖岸延長2.5km・総貯水容量は、10,000,000m3である。 最大水深を40.6mとした資料(宮城県統計年鑑)もあるが、それは 堤体前の一部であり、陸釣りの釣り人には無縁な場所(届かない)だから、 本紹介では堆砂面からのカウントとした。 |
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昭和45年 予備調査 昭和48年 実施調査 昭和50年 建設 昭和53年03月補償基準提示 昭和53年11月補償基準妥結 昭和53年11月工事用道路着手 昭和55年11月ダム本体発注 昭和57年06月コンクリート打設開始 昭和61年10月湛水開始 昭和63年3月15日竣功(施行:株式会社熊谷組) 総事業費は、20,993百万円である。 なお、右岸の鞍部ダム仕様は、以下の通りである。 表面しゃ水型(アスファルト・フェーシング)ロックフィルダム、 堤高19.60m 堤頂長224.00m・堤体積95,000m3。 南川ダムは、ダム地点の計画高水量460m3/秒のうち、360m3/秒 の洪水調節を行い、大和町・富谷町・大衡村・鹿島台町・大郷町・松島町 ・鳴瀬町を水害から防御する。 また、大和町・大郷町・富谷町・大衡村・松島町の5町村に、日最大 40,000m3の上水道用水を供給できる。 |
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既得農業用水には、2つの堰があった。 ■大堰(鍛治屋敷堰)は、蛇石地区に設けられ、南川から取水された水で、 宮床山田の水田90haを潤してきた。農民は「宮床大堰組」を組織し、 水神を奉り、堰守を置き、治水や用水事業を協力してきたが、南川ダムの 完成で、堰や墜道は湖底に水没した。 ■鎌房堰は、天和年間から取水開始と伝えられ、300年余も使用されて きた。大和町吉田鎌房堰水利組合の由来碑は、ダム下流に立つ。 宮城県は既得農業用水供給用に、取水設備を設けたため、農業用にダムの 温水を使用できるようになった。 七ツ森とは、笹倉山、松倉山、撫倉山、大倉山、蜂倉山、鎌倉山、遂倉山 の総称で、巨人が一峰ずつ作ったという、民話が伝わる。 |
Reference Books. | ||
○宮城県統計年鑑(平成12年版) | 2001(平成13)年03月 | |
宮城県企画部統計課・県統計協会 編発行 | ||
○宮城県の河川と海岸 | 2001(平成13)年03月 | |
宮城県土木部河川課 |