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| 0078 |
| 白石貯水池(しろいしちょすいち)Shiroishi-Reservoir. |
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| 千葉県銚子市白石町 |
1地形図 | 旭3029,銚子3120,3130, |
分 類 | ダム(上水道専用) |
別 称 | なし |
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JR総武本線猿田駅より、南東へ2km。 国道356号線(利根水郷ライン)を下り、銚子市に入り"船木小入口"信号を 直進。高田川を渡って、約1.5km先の柴崎十字路の信号を右折。 県道飯岡・松岸停車場線に入り、JR成田線とJR総武本線を渡って、 道なり南西進。 約3.9km先の台地上、銚子市から飯岡町に入って(信号なし/周囲は畑)、 右折。防衛庁技術研究本部を回り込んで、350m先(右ト)の農道を右折。 |
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| 16ha |
| 不詳 |
| 1,182,000m3 |
| 不詳 |
| 1960(昭和35)年 |
生息確認年月 | 1995(平成07)年08月08日未確認 |
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貸しボート・トイレ・売店・駐車場なし |
Special Feature | 利根川(流路延長322km,流域面積16,840ku)水系準用河川高田川 |
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支流の、南北に延びた谷津に設置された、銚子市民の水瓶である。 堰堤は北端、水面は南である。 付近は白石鳥獣保護区(100ha)に指定され、キジ・コジュケイ・メジロ・ ウグイスを始め、冬季にはコガモ・カルガモ・オナカガガモ・マガモ等の 飛来地でもある。 上水道専用のため、釣りと遊泳は禁止されている。 |
History | この水瓶の建設は、銚子市建設部土木課(電話0479-24-8181)で、 |
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運用は銚子市水道課である。 アース式ダムで、堤高19.50m、堤頂長100.5m、堤体は盛土に石貼り、 有効貯水量は1,182,000m3である。 運用の方法は、09月01日より04月30日迄の期間は、毎秒0.194m3注水し、 通年毎秒0.092m3づつ取水するもの。 毎秒0.167m3づつ取水するとの情報もある(千葉県のダム)。 貯水の腐敗防止・湖水循環用の揚水ドリフト筒2基、取水塔1基、並びに 余水吐け設備がある。 池畔に水道課の、貯水場管理事務所がある。 南の丘には、防衛庁技術研究本部飯岡支所の巨大な空中線が建つ。 |
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白石貯水池の水源に、銚子・犬吠CC計画があった。 1970年代後半からの水道水質の悪化(ガン死亡率の高確率が発生) 原因は、2/3を取水する利根川最下流の汚染とされ、原水を 白石貯水池の良質な水でブレンドすることで、水質が保たれていた。 その水源(北沢)を潰すゴルフ場計画に反対する市民有志が、1992年 高田川を守る会・銚子の水道水を守る会を結成し、反対運動を展開。 しかし千葉県は許可を強行。会は、銚子・犬吠CCゴルフ場計画に係る 1995年県許可を不当とし、その無効・取り消しを求める訴え(平成07年 「行ウ」第16号開発許可処分取消)に及んだ。 経済の高度成長が終わり、結果的に事業者は巨額の市税を滞納し、 ゴルフ場計画地は差押え・競売に付され、着工以前に、ゴルフ場 計画が頓挫、自滅。判決での勝訴ではないけれど、ゴルフ場建設に反対 する原告団は1999年9月20日、訴えを取り下げ、終結宣言をした。 白石貯水池の名を聞くとき、ゴルフ場より、飲料水の水源が大切とする 良識ある市民運動があったことを、記憶していたい。 |
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千葉県のダムの古いところを、挙げておけば、小中池(小中ダム) 1954(昭和29)年、白石貯水池(白石ダム)と三島湖(三島ダム)が、 1960(昭和35)年。金山湖(金山ダム)と鋸山湖(鋸山ダム)が、 1963(昭和38)年。次いで山倉貯水池(山倉ダム)の1964(昭和39)年、 といった具合だ。 銚子市に、桜井貯水池(桜井町)・忍溜池(忍町)・小山堰(野尻町)・ 大椎池(野尻町/高田町)等がある。 |
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近世の銚子は、紀州からの移民により振興されたことや、 広義の銚子は(2代目以降の転居を含め)小見川町・東庄町・波崎町 等を含む海上郡一帯を意味することは良く知られている。 副題「移住海商民の影を追って」の常世田令子『銚子湊昔絵がるた』は、 「外川築港と紀州の人々」等、土地に生まれた著者ならではの視点で 郷土を描いており、興味深い。 銚子大橋近くには、ヒゲタ醤油史料館(電話0479-22-0080/年末年始休館) がある。ヒゲタ醤油は1616(元和02)年誕生以来、関東地方では最古の歴史 を持つ。仕込み桶や大カンナ、オノ・木槌などの樽作りの道具類、麹蓋・ かい棒・割棒・漏斗など醤油作りの道具類が展示されている。 宮内一濤の「げてもの釣り」には、蛙釣り・すっぽん釣り等も書かれている。 銚子の釣りとして、アイナメ・鱸・キリギリス釣りの3題があるが、異色も異色、 大異色のキリギリス釣りは、日本広しといえども、この作だけであろう。 「キリギリス夜寒に秋のなるままに弱るか声の遠ざかりゆく」(一濤) |
Reference Books. | ||
○千葉県統計年鑑(昭和42) | 1968(昭和43)年03月25日 | |
千葉県企画部統計課 | ||
○釣随筆集 げてもの釣り 宮内一濤 | 1969(昭和44)年02月28日 | |
小判座出版部 | ||
○銚子湊昔絵がるた 常世田令子 | 1985(昭和60)年01月15日 | |
三省堂 | ||
○ちばの博物館 | 1976(平成06)年03月15日 | |
千葉県博物館協会 | ||
○千葉県のダム | 1994(平成06)年03月 | |
県土木部河川海岸課 千葉県 |