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| 0077 |
| 山倉ダム(やまくらダム)Yamakura-Reservoir. |
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| 千葉県市原市山倉 |
1地形図 | 海士有木(あまありき)4400,4401,4410,4411,4421, |
分 類 | ダム(工業用水用) |
別 称 | 山倉貯水池 |
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JR内房線五井駅より、小湊鉄道乗り換え、海士有木駅より北へ約1km。 館山自動車道・市原ICを出て、国道297号線(市原バイパス)を南下。 館山自動車道車の手前(側線)を左折。小湊鉄道を渡って、500mを右折。 館山自動車道を潜り、広い更級通りを直進。 丘の上の、信号を左折し、国分寺通りを直進。 デニーズのある、市役所前信号を右折。 直進し、国道297号線の"市役所入口"信号に出る。 ここを変則的に直進(信号を渡って左)すれば、湖畔。 |
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| 0.607ku |
| 17.5m(HWL YP+37.5m−20.0m=17.5m) 利用水深13.0m |
| 4,400,000m3 |
| 2.3ku |
| 1964(昭和39)年11月24日 |
生息確認年月 | 1991(平成03)年12月 |
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貸しボート・トイレ・売店・駐車場なし |
Special Feature | 山倉ダムを南から見ると、 |
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全体はクエッション・マーク(?)を倒立させ、左右にも反転させた形をしている。 首にあたる部分には、山倉橋が懸かる。 クエッション・マークの、尻尾の点にあたる部分には、 100m×50mほどの二つの池がある。 二つの池の内、南東の池は1883(明治16)年測量の迅速測図に記載され、 二つの池とも1947(昭和22)年撮影の空中写真に写っている。 これらは、山倉ダムとは関係のない溜池である。 ダム湖底は水田、半島部は地山であったが、ゴーカート・ どうぶつ村・こどもの国鉄道等を備えた、県営の「千葉県こどもの国」が 1971(昭和46)年05月05日開園[1969(昭和44)年07月16日着工]した。 「千葉県こどもの国」は、2006(平成18)年秋より休園、民間へ売却され、 2007(平成19)年夏より、「千葉こどもの国キッズダム」が開園した。 |
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1977(昭和52)年04月19日、周囲を含めた77.3haが、千葉県環境部 自然保護課により、山倉ダム周辺緑地環境保全地域に指定された。 湖岸のクヌギ・コナラ林やヨシ群生に特徴があり、動植物の採取は 禁止である。 魚類は、BASSの他、鯉・鮒・ヘラブナ・ハクレンが生息。 鳥類ではツグミ・シジュウカラ・ハクセキレイ・キンクロハジロ・ ジョウビタキ・ホオジロ・ウグイス・マガモ・コサギ・ゴイサギ・ カイツブリ・カルガモ等が見られる。 オープン・ウォーターだが、湖水の尻尾部分は(旧・谷津田なので) 木立に囲まれている。 |
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ダムの全周は、ネットフェンスでガードされ、千葉県企業庁と 市原警察署により、立入禁止・火気使用禁止・ゴミの投棄禁止 区域に指定されている。 また、ゴルフ練習・道路外への車両の乗り入れも禁止事項である。 |
History | 昭和30年代(1955−1964)に、高度成長を支える企業群の誘致策 |
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として京葉臨海コンビナートが造成され、山倉ダムは工業用水道の 安定供給源として、千葉県工業用水部により1962(昭和37)年 着工、建設された。 養老川(流路延長75.0km,流域面積245.9ku,)の、西広取水場 (西広堰上流)から非灌漑期に揚水し、貯水。 流末は、2km下流の郡本浄水場で工業用水処理がなされ 埋設管路により、京葉臨海コンビナート(市原市八幡海岸通り・ 五井海岸・五井南海岸・千種海岸・姉崎海岸に立地する企業と、 袖ケ浦市北袖に立地する企業)へ、配水されている。 1956(昭和31)年には、工業用水道建設に国庫補助金を交付する 制度が創設され、1958(昭和33)年には、工業用水道事業法が 制定される等の法整備がなされた。 1964(昭和39)年02月25日、一部送水を開始。 |
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アース式ダムで、堤高22.50m・堤頂長1,460.0mの土盛りの 堤体は、巨大だ。 その有効貯水量4,400,000m3・送水量120,000m3/日・ 工事費は、2,440,000,000円である。 万一、揚水が停止すれば、ダムが満水であっても36日間しか 送水出来ない勘定である。 養老川の上流に、高滝ダム【1989(平成01)年11月28日湛水開始/ 別項参照】が完成し、河川水量の不安定さも緩和された。 2001(平成13)年02月05日〜2002(平成14)年07月31日迄、 堰堤強化工事が施工されていて(請負=西松建設)、管理水位は 政策的に下げられている。 |
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「江戸前つり師」に、五井の青ギス釣りが出てくる。 1952(昭和27)年の話だ。ちなみに釣果は、青ギス28尾。 また、養老川の地誌・五井の内湾漁業については「五井漁業史」、 写真集なら「私たちの養老川」がある。 |
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市原市に、草刈堰(草刈)・カッパ池(山木)・大堰(郡本/こおりもと)・ 雷電池(惣社)・大作の堰(大作/おおさく)・桑山堰(勝間)・今富堰 (今富)・中郷堰(海保)・本堰(畑木)・葎堰(姉崎)・中台堰(椎津)・ 唐上堰(椎津)・伊沢堰(片又木)・石塚堰(中高根)・柳作堰(上高根)・ 新堰(佐是/さぜ)・七曲堰(奉免/ほうめ)・駒込沼(駒込)・部田前堰 (久保)・雷堰(久保)・中島池(久保)・新谷の池(不入)・大和田池 (大和田/おわだ)・小谷田堰(小谷田)・正田堤(古敷谷/こしきや)・ 大桶の堰(大桶/おおけ)等がある。 |
Reference Books. | ||
○千葉県統計年鑑(昭和42) | 1968(昭和43)年03月25日 | |
千葉県企画部統計課 | ||
○京葉工業地帯 川辺勝次 | 1969(昭和44)年04月10日 | |
東洋経済新報社 | ||
○市原の歩み 市原市教育委員会 | 1973(昭和48)年03月30日 | |
新濤社 | ||
○市原市史(下巻)市原市教育委員会 | 1982(昭和57)年03月20日 | |
市原市 | ||
○私たちの養老川 地引春次 | 1987(昭和62)年12月20日 | |
地引春次 | ||
○五井漁業史 田村静夫監修 | 1988(昭和63)年03月30日 | |
五井漁業史編纂委員会 | ||
○江戸前つり師 三代目三遊亭金馬 | 1988(昭和63)年04月15日初刷 | |
徳間文庫 徳間書店 | ||
○千葉県のダム | 1994(平成06)年03月 | |
県土木部河川海岸課 千葉県 | ||
○市原市自然環境実態調査報告書 | 1994(平成06)年04月10日 | |
市原市環境部環境保全課 | ||
○自然探訪いちはら | 1995(平成07)年03月22日第1刷 | |
市原市自然ガイドブック刊行委員会 市原市 |