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| 0071 |
| 安房中央ダム(あわちゅうおうダム)awa-chuuou dam. |
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| 千葉県安房郡丸山町川谷 |
1地形図 | 安房古川7207,7217, |
分 類 | ダム(潅漑用) |
別 称 | なし |
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JR内房線南三原駅より、北へ約8km。 国道127号線を南下し、勝岩トンネルを抜けて安房郡富山町に入る。 すぐ先の"町営住宅"バス停の信号(左ト)を左折。 JR内房線を渡り、県道鴨川・富山線を東進。 "大井橋"バス停のある国道410号線に入り(T字路)右折南下。 |
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| 0.20km2 |
| 不詳 |
| 2,113,000m3 |
| 不詳 |
| 1972(昭和47)年 |
生息確認年月 | 1993(平成05)年10月09日未確認。 |
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貸しボート・トイレ・売店なし。 |
Special Feature | 水面は半月型で、ほぼ南北に連なるアース式ダム。 |
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堰堤は南にあって、堤頂長110m・堤高32m・内面は コンクリートタイル貼り。 湖水の幅は約100m、バックウォーターは、1200m程上流になる。 上・中流に4ケ所の、橋が架かる。水色は、マッディー。 町発行のパンフレットには、フィッシングが楽しめるポイント と紹介されているが、現地には遊船・釣りは禁止の看板が立ち 矛盾している。 まっ、釣りは遠慮しておきましょう。 |
History | 千葉県の最高峰・愛宕山(標高408.2m/航空自衛隊基地があり |
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立入りは規制される)南面と、御殿山(標高368.9m)の東面、 及び経塚山(標高310.7m)北西面の水を集める。 安房中央ダムの総貯水量は、2,113,000m3である(有効貯水量 は、2,096,000m3)。 ダム表層の温水を取水する設備は、フローティング式で、 館山市・丸山町・三芳村1,088haの潅漑用に、1.274〜1.519m3/秒 が取水されている。 丸山川水系・丸山川(流路延長23.3km,流域面積33.0ku,)の上流に、 千葉県農林部が建設したもので、管理は安房中央土地改良区である。 丸山町に、畑の堰(宮下)・矢田堰(宮下・別項参照)・千本堰(宮下)・ 一の沢堰(珠師ケ谷・別項参照)・堂谷堰(加茂)・堀切堰/彦兵衞の堰 (加茂)・芳賀堰(安馬谷)・笹上堰(安馬谷)等がある。 南隣の千倉町に、尾登堰(牧田)・足長堰(北朝夷)・田貝堰(南朝夷)・ 黒神堰(南朝夷)・上堰(忽戸)・下堰(忽戸)・下ノ堰(平磯)等52の 溜池がある。 白浜町には、上水道水源用ダムの白浜ダム(白浜貯水池)がある。 白浜ダムは、長尾川水系・馬喰川に、1965(昭和40)年に完成した 重力式ダムで、堤頂長62.3m・堤高18.5m。 有効貯水量は、207,000m3のミニダムである。 |
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愛宕山南面に日本酪農発祥の地、千葉県嶺岡乳牛試験場がある。 1728(享保13)年、徳川8代将軍・吉宗の命により、インド産白牛 3頭を飼育、嶺岡牧と称し、白牛酪と呼ばれる乳製品を製造した。 現在、千葉県の生乳生産量は北海道に次いで、全国第2位(年間32万 5千トン)である。 1995(平成07)年11月08日、嶺岡乳牛試験場の隣接地に「千葉県酪農 のさと」(電話0470-46-8181/月曜・年末年始休園)がオープン。 酪農資料館と酪農の広場が設けられた。 酪農資料館は、乳牛・酪農についての全国初の公的資料館で、 ミルクの世界史・牛舎体験・日本の酪農などが紹介されています。 洋画家・野間仁根(のまひとね)著「呑馬先生釣日記」の"貝殻の美"に 次の一節がある。 「食事と休憩と、夏はのどかに釣らねばならぬ。 食後牛乳を飲む。 房州の牛乳は、ねっとりと舌ざわりが良いようである」 |
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大貫妙子は言う。 「先日、上野動物園長を定年でお辞めになった中川志郎さんに、 お話をいろいろ伺った。サマースクールで子供たちを集めて 連想ゲームをした時の話。ある言葉を出して、それからイメージ するものをどんどん言ってもらう遊びだ。 ミルクという言葉を出して、実際のミルクも出して、子供に それにかかわる言葉を次々に言わしてみたら、冷蔵庫とか アイスクリームとかテトラ・パックとか・・・ 次々に出てくることは出てくるのだけれど・・・中川さんの計画では 「乳牛」という言葉が出てきた時、本当の乳牛を連れてきて言葉と 結びつけようとしていたのに、ついに最後まで「牛」が出てこなか ったというのです。 牛とミルクの間にものすごく距離があるということは、たとえば、 ハンバークと牛、トンカツと豚、のつながりも今の子供たちには 切れているということで、食べているものが生きていて、その 尊い命を自分が頂いて生かされていると感じる機会が、今は ないのではないかとおっしゃっていた。」 よしさんの大好きな大貫妙子の紹介する中川志郎さんの言葉、 "他の命を自分が頂いて、生かされていると感じる" じつに良い言葉です。 いつもこんなふうに、謙虚さと感謝の気持ちを持っていたい。 |
Reference Books. | ||
○呑馬先生釣日記 野間仁根 | 1962(昭和37)年04月05日 | |
オリオン社出版部 | ||
○千葉県統計年鑑(昭和42) | 1968(昭和43)年03月25日 | |
千葉県企画部統計課 | ||
○千倉町史 | 1985(昭和60)年10月15日 | |
同編集委員会 千倉町 | ||
○丸山町史 史料編 | 1986(昭和61)年03月20日 | |
同編集委員会 丸山町 | ||
○丸山町史 通史編 | 1989(平成元)年03月30日 | |
同編集委員会 丸山町 | ||
○散文散歩 大貫妙子 | 1993(平成05)年04月10日初版 | |
角川文庫 角川書店 |