シークレットポイント Secret Points

増間ダム位置図

整理番号
0067
名 称
増間ダム(ますまダム) Masuma reservoir.
所 在 地
千葉県安房郡三芳村増間上組
2万5千分の
1地形図
安房古川7214,7224,

分 類

ダム湖(上水用)

別 称

なし
それ行け! アクセス

JR内房線南三原駅より、北西へ8km。
国道127号線を南下し、富山町の"市部"信号を左折。
JR内房線を岩井駅南方で渡り、県道富山・丸山線を東進。
"不寝見川"バス停の信号(三差路)から南下。
三芳村に入り、"上滝田"バス停の三差路(信号なし)は左。
3km程東進し、上組。
湛水面積
不詳
最大水深
15m
総貯水量
不詳
流域面積
不詳
完成年月
1969(昭和44)年
BASS
生息確認年月

1996(平成08)年01月14日、未確認
2000(平成12)年06月、未確認
ボート店

貸しボート・公衆トイレ・売店・駐車場なし。
堤体
特 徴
Special Feature
御殿山(標高368.9m)の、南西斜面の水を集めている。

メインインレットの源流には、幻の滝と呼ばれ

落差千葉県最大の「坊の滝」がある。

湖面は南北に一文字型で、西岸に林道がある。

重力式コンクリートダムで、南にある堰堤は堤高34.0m、

堤頂長は145mだ。

北側の水面は、最大幅約100m・奥行き約500mの小場所である。

林道から水面迄の比高があり、水面へのアプローチは困難。

ここは、森林浴・ハイキングに適した場所です。

古いダムです
由 来
History
増間ダムは、有効貯水量499,813m、三芳水道企業団の水源

(飲料水用)である。

ここから、館山市北部・富浦町・三芳村の7,000世帯に、

一日約7,000トンが給水されている。

水色は、ややマッディーのグリーン系だが、降雨により

超マッディーへと変化する。

揚水筒(エアーリフト)設備を備える。

流末は、増間川(流路延長5.8km,流域面積8.9ku,)から平久里川

(流路延長19.9km,流域面積80.0ku,)へ入り、東京湾へ注ぐ。

戦後の平久里川におけるハヤ釣りの様子は、大橋青湖の『釣の風景』

「房総平久里川上流のハヤ」(77pp)に、紹介されている。

三芳村に、上堀堰(上堀)がある。

赤い橋は、撤去された

平家の落人の隠れ里とされる、三芳村増間には、いくつもの

"増間の馬鹿ばなし"が伝わる。

「房総昔話散歩」から"サトイモのこと"を紹介しよう。

むかし、房州の増間の人たちが、あるとき、親方の家へ行く

ことになったそうです。

「なにも知らねえから、ほんとにおっくうだな、行きたくねえよ」

と一人がいいだしたところ、次々に同じような声がでてきました。

世話人もこまりましたが、「おれがやることを、みんなも真似をし

ろよ、そうすればなんでもねえよ」といってでかけたそうです。

親方の家へ行ったところ、サトイモの御馳走がだされたので、

世話人が箸でとろうとしましたが、うまくとれずに畳のうえに

落してしまいました。

「おれの真似をしろよ」といわれていた人たちは、世話人の真似を

して、みんなサトイモを畳のうえに落としたそうです。

水面は、はるかに下

  **18歳未満のお子様は、以下、飛ばし読みして下さい**

館山市で出版された、「新編 安房の民話」は、男女関係のハナシが

多く収録されている珍本。さわりを紹介。

1841(天保12)年06月、梁川星巌(やながわせいがん)が、妻・紅蘭

と平群(へぐり/安房郡富山町)の加藤霞石宅を訪れた。

夫妻は蓑岡山(嶺岡山)に登り、放牧の馬に詩情を託し、

また渓流に釣糸をたれ、数日を過した。

星巌は霞石と酒を飲みながら、艶詩を口ずさむ。

両脚渓間在勝池 東西南北草離々

夜半無風起白波 六尺体躯溺其池

      説明せず(解説をするほどの野暮でなし)。

放浪の漢詩人星巌53歳、紅蘭38歳である。

さすれば、釣り人・梁川星巌の釣った魚は、ハヤではあるまいか。

もっと知りたい貴女に
[参考文献]
Reference Books.
○『釣の風景』大橋青湖 1958(昭和33)年09月10日
スポーツ新書82 ベースボール・マガジン社
○千葉県統計年鑑(昭和42) 1968(昭和43)年03月25日
千葉県企画部統計課
○房総昔話散歩 高橋在久他 1973(昭和48)年10月10日
創樹社
○梁川星巌・紅蘭 大原富枝 1973(昭和48)年12月20日
(日本の旅人12)淡交社
○新編 安房の民話 若林清 1974(昭和49)年09月25日
中島書店

2000年07月01日発表 Release.
2005年09月27日一部修正
2009年10月27日本文追記&参考文献追記
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