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不入馬堰位置図

整理番号
0040
名 称
不入馬堰(まいらぬせき)
所 在 地
千葉県いすみ市(旧夷隅郡岬町)榎沢(えのきさわ)上組
2万5千分の
1地形図
国吉5807,

分 類

溜池(潅漑用)

別 称

まいらずせき
それ行け! アクセス

JR外房線太東駅より、西へ約4km。

国道128号線を下り、"七井土"信号(Y字路)を右。

直進して県道茂原・夷隅線で睦沢町を南下。

"岩井"信号を直進、分水嶺(町境)を越えて下り、

"岩熊"バス停の信号を左折。

600m先(左ト)を左折し、八坂トンネルを抜け、

200m先(Y字路)を左の農道へ入って、すぐ左に堰堤が見える。

湛水面積
・・・
最大水深
6m
総貯水量
140,500m
流域面積
・・・
完成年月
原形は、明治初期
BASS
生息確認年月

1993(平成05)年10月10日未確認

1998(平成10)年07月18日確認
ボート店

貸しボート・トイレ・売店・駐車場なし。
ここが不入馬堰です
特 徴
谷津の奥に、U字型に広がる堰。

東と西に仕切られていて、東は小さく、やや浅い。

BASSは両方の池に繁殖している。

東と西の中間、正面に人家があって驚く。

水面積は鵜熊堰より若干小さいが、貯水量は大きい。

釣りは自己責任です

1998(平成10)年の実績では、40cmアップが確認された。

BASSの個体数から、いわゆる、ピーク直前の池といえる。

堰の周囲に小道はないから、釣獲による個体の減少もなく、

水面積・餌等とのバランスがとれるまで、魚は増加するだろう。

となれば、中には特大サイズに育つものも現れよう。

けれど、その後は少ない個体数で平衡するものと、推定される。

水色はマッディー、水面はオープン。

溜池管理のため、魚類の捕獲は禁止と、古びた看板がある。

整備された堰堤
由 来
1920(大正09)年09月06日設立の 榎沢耕地整理組合により、管理されていた

堰は、1934(昭和09)年12月溜池改修起工、1936(昭和11)年02月竣工した。

その後、1980(昭和55)年から県営溜池等整備事業により整備され、

1984(昭和59)年03月竣工した。

その事業費は、113,170,000円で、内訳は以下の通り。

堤体工(L=61.5m)30,635,000円・余水吐工(L=106m)25,376,000円・

取水工(2ケ所)29,611,000円・道路工(L=216m)14,142,000円・

用地買収測量試験13,406,000円。

中央部

東西に延びる堰堤は盛土で、溜池側法面はコンクリートタイル張り。

下方の構造は不詳、堤高13.0m・堤頂幅約4m・堤長70m。

余水吐けはコンクリート製の越流式、受益面積は38.0haである。

流末は椎木川を経て、夷隅川(流路延長67.5km,流域面積299.4km,

/別項参照)に入る。

『岬町史』に収録された『房総志料続篇(抄録)』巻之一〔夷隅郡〕に、次の記述

がある(416pp)。

「榎澤村に、まいらぬ谷という處あり。今、馬不入谷と書く。何れの頃にや、

一村盡く日蓮派となる。彼地にもとより真言の古刹ありしが、檀家の施物なき

のみならず、一村法敵などいひののしり、一人にても彼寺の門前へ詣づるもの

なき故、それが字となれりと。此寺、後に隣村岩熊村へ遷る。(以下略)」

故に(農耕用等に)馬が不要の意ではなく、参拝せず(ボイコット)の意で、

昔の作り「馬不入」を、今は「不入馬」と記す。

よって、不入馬堰は不入馬谷に所在することが解ろう。

榎沢土地改良区が管理する溜池は、不入馬堰のほか、鵜熊堰(別項参照)・

台溜池・堰谷堰がある。

岬町に、岬ダム(別項参照)・大堰(別項参照)等がある。

1949(昭和24)年再刊の『釣魚手帖』では夷隅川の魚類に、ボラ・

ウナギ・ドジョウ・コイ・フナ・ハゼ・エビ・クロダイ・アユ・ウグイ

(ハヤ)・オイカワ(ヤマベ)を挙げている(154pp)。

右側の池

1978(昭和53)年07月から11月にかけて、環境庁委託調査として、

第2回自然環境保全基礎調査があり、7種の哺乳類を対象に

聞き取りが実施された。

キツネは、過去において県下のほぼ全域に生息していたが、

現在生息している地域はごく少なく、その生息頭数も

得られた回答によれば、限定されていると思われる。

1970(昭和45)年以降生息していたとの回答のあった地域は、

銚子市舟木町/岡野台町、岬町桑田/三門、夷隅町作田/島/萩原、

勝浦市苗代原、柏市座生沼、我孫子市我孫子、八千代市吉橋、

君津市人見/三舟/寺沢/奥米、富津市下洲原/鶴岡、

それに、千倉町白間津であった。

なお、絶滅した年代は、東葛地区が戦前から昭和20年代、

東総地区から市原市にかけては、明治から大正と古く、

南総地区では戦前から昭和20〜30年代の比較的最近と推定された。

ところが、2006(平成18)年06月01日、千葉県北部香取市内の

土砂採取場跡地で、県レッドデータブックの重要保護生物に指定された

キツネの歩く姿が撮影されている(千葉日報)。

いすみ市にも、キツネが生息している可能性は高いようだ。

もっと知りたい貴女に
[参考文献]
○釣魚手帖 松崎明治1949(昭和24)年01月25日
丘書房
○千葉県統計年鑑(昭和42年) 1968(昭和43)年03月25日
千葉県企画部統計課
○第2回自然環境保全基礎調査
動物分布調査報告書
1979(昭和54)年03月31日
(哺乳類) 千葉県
○岬町史 1983(昭和58)年05月31日
同編纂委員会 岬町
○千葉日報 2006(平成18)年06月15日
千葉日報社

1998年08月01日発表
2005年09月22日一部修正
2009年01月20日参考文献追記&一部追記
2009年07月14日名称訂正&由来一部追記 Release.
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