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印旛沼位置図
整理番号
0023
名 称
印旛沼(いんばぬま)
所 在 地
千葉県印旛郡印旛村、本埜村、栄町、成田市、
印旛郡酒々井町、佐倉市
2万5千分の
1地形図

小林1839,1848,1849,1859,1868,1869,1876,1878,1879,
1881,1882,1886,1887,1888,1892,1893,1895,1896,1897,1898,
成田1910,1920,1930,1931,1940,1941,1950,1951,
1960,1961,1970,1971,1980,1981, 1990,1991,
佐倉2603,2604,2605,2606,2608,2609,2614,2615,2616,2617,
2619,2627,2637,
酒々井2700,2701,2710,2711,

分 類


沼、捷水路、水路、河川、(上水道用、工業用水用、潅漑用)

別 称


稲穂の湖、印播江、印播沼、印播ノ湖、印旛浦、印旛湖、
下沼(しもぬま)、北部印旛沼、北部調整池、上沼(かみぬま)、
西部印旛沼、西部調整池、印旛捷水路、中央排水路、
甚兵衛広沼、印旛疎水路、
印旛沼湖沼図
アクセス

北部印旛沼は、JR成田線安食(あじき)駅より南へ約3km。
又は下総松崎(しもふさまんざき)駅より、西へ約1.5km。
中央排水路は、京成電鉄京成酒々井駅より北西へ約800m。
又はJR成田線酒々井(しすい)駅より北西へ約2km。
西部印旛沼は、京成電鉄京成臼井駅より北へ約2km。
又は同京成佐倉駅より北へ約4km(路線バスあり)。
車利用の方は、ルートが多く繁雑なため各位研究下さい。
湛水面積
6.26Km2(北部印旛沼)。5.29Km2(西部印旛沼)。
最大水深
4m。
総貯水量
27,700,000m(平均)
流域面積
7,301ha(北部印旛沼)、41,447ha(西部印旛沼)、
完成年月
原型は往古。現状は、1969(昭和44)年03月。
BASS
生息確認年月
1983(昭和58)年06月12日(萩原 悟/西部印旛沼)。
ボート店

貸しボートは、北部印旛沼の酒直水門に、 放年園ボート(電話0476−95−4127木曜定休)が、
甚兵衛広沼の台方に、高橋ボートがある。
西部印旛沼の双子橋には、鈴木ボート(電話0476−98−0137 木曜定休・コンビニも併設)が、
船戸大橋に、ふな一ボート(電話043−461−6204)と、 朝比奈ボート(電話043−489−5301木曜定休)がある。
トイレ・駐車場は、各ボート店にある。
12月の印旛沼お辰河岸にて
特 徴
印旛沼の水深は、全体に1〜2mと浅く、ボトムは、おおむね泥である。又、土の部分もある。
印旛捷水路では、砂岩や砂のボトムもある。水色は、マッディー。
広い本湖にも、いわゆるリバーチャンネルはなく、お盆のような湖水構造は、雄蛇ケ池(別項参照)等と同様である。
風には特に弱く、波頭が白く砕けてくる(兎が飛ぶ)と、推進力51Lbs程度の電動モーター(エレキ)では河岸迄帰れないことがあり、 前日と当日の気圧配置と等圧線に要注意だ。
岸辺は湿地帯で、葦・真菰・蒲・蓮等何らかの水生植物帯もあって、橋・印旛捷水路の一部等を除いて陸からのアプローチは困難。
睡蓮・シャロー・沈没舟・機場・水門・深場・湧水・杭・穴・薮・捨網・ 橋脚・ブレイク・MMS・等の豊富なストラクチャーを備えている。
印旛沼伝統の漁法
コケモノグレも、激減
夏季は菱藻が繁茂し、エレキでは航行不能のエリアも出現する(藻刈船が出動し水路は確保)。
グレ漁(張網)が盛んであり、船外機での航行にはスピードを充分に落とす等の注意が必要(印旛沼はアルミボートの数馬力 程度が上限でしょう、何十馬力以上のバスボートではフィールドが狭く、ヒンシュクを買います)。
BASSは、20cm〜50cm級迄生息し、様々なルアーが使える。
よしさんは、1993(平成05)年10月30日に、BASS49.5cmをキャッチ&リリース(鈴木ボート公認)した。
鯉・真鮒・ヘラブナ・雷魚・ブルーギル・鯰・ザリガニ・ウナギ・タナゴ・クチボソ・ワカサギ・ヤマベ・狸の親子(探さないで下さい)・カワセミ・ カイツブリ・オオバン(冬季)・バン・アジサシ(夏季)・ツバメ(夏季)等が生息。
冬季は巻き網漁も盛んで、印旛沼の第5種共同漁業権は、 印旛沼漁業協同組合(成田市北須賀1622-2 電話0476-26-9323)に免許されている。
船戸大橋南詰めに、 千葉県水産総合研究センター内水面水産研究所 (佐倉市臼井台1390 電話043-461-2288)があり、漁業者にも遊漁者にも心強い。
これが印旛沼の、49.5cm
環境庁が毎年発表する水質測定結果によれば、 印旛沼は湖沼部門の、23年連続ワースト3位であり、 生活排水系の水質汚染が、深刻である(ワースト1位=最悪は、手賀沼)。
BASSは、鯉・真鮒・ヘラブナに比して、格段に水質汚染に弱いようだ。
印旛沼における、最近(1997〜1998年)のBASSの個対数激減が平衡期なら通常現象だが、絶滅期に向かっているフシもあり懸念される。
公共下水道のない土地に住む人は、厨房・洗濯・風呂等の排水を垂れ流さず、処理してほしい。
それが流域(距離は遠くても、水を流すと、やがて印旛沼に流入する地域)に暮らす人の、義務だと思う。
昨今、地球環境の保全が叫ばれているけれど、ナニ、そんな難しいことはない。
まずは自分の足元、生活が環境に与えるダメージ(シャンプー・料理油・酸&アルカリ洗剤・園芸肥料)を予測し、改善することだ。
印旛捷水路の
ブラックバス釣り
由 来
印旛沼は、約5000年前に古鬼怒湾の一部、約1000年前には香取海の一部、印旛浦と呼ばれた海跡湖で、 利根川(流路延長322km,流域面積16,840km)の氾濫・遊水池であった。
その周囲は、60.5km。
僂竜(竜の、かがんだ形)・かなの「ん」の字を左右に反転した形の沼である。
主な流入河川は、鹿島川(流路延長29.0km,流域面積155.3km)・手繰川(流路延長7.0km,流域面積30.0km)・神崎川(流路延長 14.5km,流域面積51.5km)であり、印旛沼からの排水は、印旛排水機場(印旛水門)により、長門川 (流路延長6.2km,流域面積・・・km)を経て利根川に流出する。
又、渇水期に利根川から揚水するのは、酒直機場(酒直水門)である。
高崎川(流路延長15.0km,流域面積80.4km)は、鹿島川に流入する。
洪水時は、新川(別項参照)からも排水される。
印旛沼の湖面標高は1.0m(YP1.0)。毎秒30mが、取水されている。 一帯は、印旛手賀県立自然公園[1952(昭和27)年10月24日指定]である。
ここが、印旛捷水路
 
安食近辺、長門川・将監川・布鎌村や甚兵衛沼・庄九郎沼の戦前の様子は、加納幸蔵の『鮒の釣場』に詳しく、 古いファンには何やら胸にくるものがあるだろう。
加納幸蔵と聞いてピンとくるのも、よしさんの年代迄らしく、若い釣り人に理解できぬのは時の流れとはいえ、さびしいことだ。
昭和初期の印旛沼界隈の、ボラの帆前船釣りは西澤邦次『釣魚随筆』(169pp)に描かれ、長門川・鹿島川のオヒカハ(ヤマベ)釣り(49pp)や、 神崎川・鹿島川のタナゴ釣りは、『河川の釣』に益田 甫が案内している。
印旛沼の魚類については、松崎明治が『釣魚手帖』に、エビ・ウナギ・フナ・コイ・ライギョ・タナゴ・ワカサギ・オイカワを挙げ(179pp)、 戦後の長門川・将監川・和田沼等のヘラブナ釣りは、大橋青湖が『釣の風景』で紹介している。

1954(昭和29)年02月05日、落語家の三代目・三遊亭金馬 (本名加藤専太郎)が、タナゴ釣りに出掛けた鹿島川の鉄橋で汽車にはねられ、半年入院。
落語にも釣りに関する噺がある。
与太郎を連れて殺生禁断の場所へ鯉釣りに行く。
見回りの役人に見つかり、オシの真似をして許してもらい、嬉しまぎれに[ありがとう御座います]と言うのを、 [器用なオシだ、口まできく]という「オシの釣り」。
向島のハゼ釣りと、美人の髑髏(ドクロ)で有名な、「野晒し」。
ズバリ「乗合船」もある。
金のあるところには、金は集まる。
金は金を呼ぶというので、与太郎さんが釣針の先へ札を餌につけ、蔵の窓からこれを差し出していると、ちょうど捜し物にきた番頭が 見つけ、その札を取ってしまう。
与太郎、外で手ごたえがあったと引き上げて見れば、針先の札が無い。 [しまった! 餌を取られた]という「金釣り」。
「がん釣り」。「妻の釣り」。「釣り指南」。
魚釣りではなく、神社の賽銭箱へカブト虫に糸を付けておろし、賽銭を盗む噺は「双蝶々」。
魚なら「目黒のサンマ」。「ぷんダイ」あたりか。色々あるものですネ。

もっと知りたい貴女に
[参考文献]
〇釣魚随筆 西澤邦次1936(昭和11)年10月05日
新小説社
〇河川の釣 益田 甫
現代日本の釣叢書
1941(昭和16)年11月20日
水産社
○鮒の釣場 加納幸蔵 1944(昭和19)年01月18日
春陽堂書店
○釣魚手帖 松崎明治1949(昭和24)年01月25日
丘書房
○『釣の風景』大橋青湖 1958(昭和33)年09月10日
スポーツ新書82 ベースボール・マガジン社
○江戸前つり師 三遊亭金馬1962(昭和37)年09月10日
徳間書店
○千葉県統計年鑑(昭和42年) 1968(昭和43)年03月25日
千葉県企画部統計課
○佐倉市河川の生物 端山重男他1980(昭和55)年03月25日
佐倉市
○月刊TACKLE BOX No.20 1983(昭和58)年09月28日
投稿 萩原 悟 フリーウェイ
○日本のへら鮒釣り場写真集 1985(昭和60)年12月15日
日本へら鮒釣研究会 編発行
○江戸前つり師 三遊亭金馬1988(昭和63)年04月15日
徳間文庫643-1 徳間書店
○印旛沼白書 昭和62年版1988(昭和63)年07月
財団法人印旛沼環境基金
○自然公園自然環境調査報告書
(県立印旛手賀自然公園)
千葉県自然環境調査会編
1990(平成02)年03月31日
千葉県環境部自然保護課
○江戸前の釣り 三遊亭金馬 1992(平成04)年09月10日第1刷
つり人ノベルズ つり人社
○浮世だんご 三遊亭金馬 1993(平成05)年09月20日第1刷
つり人ノベルズ つり人社
【本文中に、唖者を差別する用語がありますが、「釣りの落語」という視点から、単純に紹介したもので、他意はありません。 もとより、差別をしようと考えて登場させたものでも、ありません。どうぞ、ご了承下さい。よしさん。】

1998年04月01日発表  2005年09月20日一部修正  2008年06月09日湖沼図追記&本文追記
2009年10月13日本文一部追記&参考文献追記 Release.
http://lake-champ.com/ 他も見る Copyright by yoshisan.